WRC2019/10/21

アダモ、すべてを尽くして運命を切り拓く

(c)Hyundai

 ヒュンダイ・モータースポーツは、今シーズン13戦目となるラリー・デ・エスパーニャにティエリー・ヌーヴィル、セバスチャン・ローブ、ダニエル・ソルドの3台態勢で参戦、すべてを尽くしてマニュファクチャラー選手権のリードを死守するつもりだ。
 
 ヒュンダイの3人のドライバーたち全員がスペインのための準備として先週、タラゴーナ地方でテストを行なっている。ローブとソルドが半日ずつグラベルでのテストを担当し、そして3人のクルーすべてがそれぞれターマックでじっくりと丸一日を費やしたほか、ローブはスペインのローカルイベントでグラベルステージで最後の調整を行った。

 ヒュンダイはこれまでにスペインでは3回のポディウムでの結果を残している。ソルドが2015年に母国戦で3位、そして続く2016年もソルドが2位、ヌーヴィルが3位でフィニッシュ、ダブルポディウムを達成している。しかし、それ以降の2年間はトップ3のリザルトを残しておらず、終盤戦におけるタイトル争いにおいても課題の一戦となっていた。しかし、チームは今回、昨年を含めて過去9度の勝利を経験しているローブを擁して最強の布陣で挑むことになる。

 ヒュンダイはマニュファクチャラー選手権でのリードを維持しているものの、前戦ウェールズ・ラリーGBで勝利を飾ったトヨタGAZOOレーシングWRTが8ポイント差に迫っている。チーム代表のアンドレア・アダモは、自分たちの命運は自分たちで切り拓くと語り、スペインにむけて強い意志を明らかにした。

「ラリー・デ・エスパーニャでの我々の目的はただ1つ、それはマニュファクチュアラー選手権でのリードを広げることだ。もちろん、これまで見てきたとおり今季のWRCで戦いのレベルでそれはまったく容易なことではないと我々も分かっているが、それでも自分たちが持っているすべてを尽していく。残されたイベントはあと2つしかない、だからもうチャンスを無駄にすることはできない」

「私は、まだまだドライバーズ・タイトルにかける強い思いを持っているティエリーはもちろん、スペインのミックス・サーフェイスで絶対的な強さを発揮できるダニ(・ソルド)やセバスチャン(・ローブ)を擁した我がチームのクルーのラインナップに自信を持っている。我々は自分たちの命運は自分たちの手でしっかり掌握していたい」