Raid2021/01/12

アル-アッティーヤが4度目ステージ勝利で猛追

(c)RedBull Content Pool

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 トヨタGAZOOレーシングのナッサー・アル‐アッティーヤ(トヨタ・ハイラックス)がダカール・ラリー第8ステージで勝利を収め、総合首位をこれまで守ってきたXレイド・チームのステファン・ペテランセル(MINI JCWバギー)との差を4分50秒へと縮めてきた。

 アル‐アッティーヤは、月曜日のサカカ〜ネオム間の375kmのマラソンステージ序盤でペテランセルとの差を8分近く縮めると、2021年のイベントで4度目のステージ勝利を果たし、ついに首位から5分以内に迫った。

 3度の王者であるアル‐アッティーヤは、4番手からスタートするとすぐにカルロス・サインツ(MINI JCWバギー)と日曜日のステージ勝者であるヤジード・アル‐ラジ(トヨタ・ハイラックス)からリードを奪い、最初のウェイポイントでステージ首位に立った。

 この時点で30秒遅れの4位につけていたペテランセルは、第4ウェイポイントで一時リードを奪ったが、アル‐アッティーヤはペテランセルから20秒以上遅れることなく、第6チェックポイントでリーダーに返り咲くと、その後は着実にリードを広げてステージを制した。昨年の王者でX-レイドのサインツが1分弱遅れて2番手、ペテランセルは3分03秒差の3番手でフィニッシュした。

 元WRCドライバーのカリド・アル‐カシミ(プジョー3008DKR)は、アル‐アッティーヤから12分44秒遅れの4番手、PHスポールのチームメイトであるシリル・デプレ(プジョー3008DKR)はさらに5秒遅れの5番手でフィニッシュした。

 ラリー界のレジェンドであるセバスチャン・ローブ(BRXハンター)の不運は月曜日も続き、最初の40kmで2度の停止を余儀なくされた。2度目の停止は、2回のパンクによってスペアタイヤが足りなくなったことによるものだった。彼とナビゲーターのダニエル・エレナは、ステージ中盤で5時間以上立ち往生した後、ビバークに戻ることを決断し、2021年のダカールからリタイアすることを選んだ。

 バーレーン・レイド・エクストリーム・チームでローブのチームメイトのナニ・ローマ(BRXハンター)は、3ステージ連続でトップ10以内でフィニッシュしていたが、このステージは暫定11位でフィニッシュした。

 マラソンステージを終えたペテランセルは、アル‐アッティーヤに4分50秒の差をつけて総合首位に立っている。チームメイトのサインツは38分55秒で3位につけている。