Raid2019/09/17

アロンソ、レイド・デビュー戦で横転の試練

(c)Toyota

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 フェルナンド・アロンソは、9月13-14日に南アフリカを舞台に行われたリヒテンバーグ400にTOYOTA GAZOO Racingのトヨタ・ハイラックスで出場したが、横転や鳥と衝突してフロントガラスを破損するというアクシデントを経験、ラリーレイドのデビュー戦で試練を受けている。

 2020年のダカール・ラリー参戦を睨んでトレーニングを行っているアロンソは、ナミビアとポーランドでのテストセッションを順調に終え、ダカールの二輪部門で5度の優勝経験を持つナビゲーターのマルク・コマを迎え、南アフリカ・クロスカントリーシリーズの第5戦リヒテンバーグ400にハイラックスによる初のラリーレイド実戦出場を果たした。

 9月12日(木)は、実際にラリーで走るコースの一部を用いた300kmに及ぶシェイクダウンが行われたあと、13日(金)には55kmで競われるプロローグランが行われ、10番手でスタートしたアロンソとコマは、前走車が巻き上げる砂埃に苦しめられながらも序盤からハイペースでの走行を続け、トップと32秒差の3番手タイムをマークすることになった。

 14日(土)、3番手から本戦のスタートを切ったアロンソは、スタートから27km地点で転倒を喫し、フロントガラスを破損。これを取り除くための作業でタイムをロスしてしまいました。その後、2名はフロントガラスのないまま、最初のループセクション190kmの残りを走り続け、砂埃の中で視界を確保すべくゴーグルをかけての走行となったが、良い区間タイムをマークするなど好走を見せることになった。

 デイサービスへと戻って来たアロンソは、フロントガラスを交換したほかボディのダメージ修復を行い、イベント主催者の判断により、午後の2度目のループは埃の少ない先頭でのスタートを切ることとなった。

 アロンソは、このループでもスタートして5km地点で鳥が衝突して再びフロントガラスを破損するアクシデントに遭遇したものの、190kmのセクションを走破。区間タイムでも速さを見せ、総合16位でフィニッシュした。

 トータル728kmにわたる走行トレーニングをこなしたアロンソは、ラリーレイドというこれまでとは異なるモータースポーツのカテゴリーで新しい経験を積めたことよろこんだ。

「クルマに乗るたびに、常に何かを学び、どんどんハイラックスに馴染んでいる。残念ながら今日は我々にとって厳しい一日となってしまった。午前中、転倒でフロントガラスを破損、それにより視界が悪化してしまったので、我々はフロントガラスを取り払いました。その後の走行はゴーグルをして、ほかの車両が巻き上げる砂埃の中を走ることとなってしまった」とアロンソは語った。

「午後のループでも数km走行したところで、鳥が衝突して再びフロントガラスを破損し、その後は、200km近くの間、片手でフロントガラスを押さえ、もう片手でステアリングを握っての走行を強いられることになった。最高の一日だったとは言えませんが、ハイラックスで多くの距離を走破出来、今後の重要なレースへ向けて良い経験を積むことが出来たよ」

 アロンソとコマの次なるトレーニングブログラムは、10月3-9日にモロッコのフェズ近郊で開催されるラリー・モロッコとなる。

 ダカール・ラリーの前哨戦的な位置づけとなる2019年ラリー・モロッコのコースは、5つのコンペティティブ・ステージが全てフェズをスタートしてフェズへと戻る、クローバーリーフのレイアウトとなる。総走行距離は2500kmで、そのうち1868kmがタイムドスペシャルステージ(競技区間)として競われ、荒れたグラベルや砂丘横断など、様々な状況での走破力と、難しいナビゲーションが求められる。