5月22-24日にラリー・デ・ポルトガルeスポーツWRCシュートアウトが行われ、Mスポーツ・フォードのリース・イエーツが優勝を飾っている。イエーツは先月、世界ラリー選手権サポートカテゴリーに参戦する11人の若手ドライバーが争ったラリー・アルゼンチンeスポーツWRCシュートアウトにおいてバーチャル・ラリー初挑戦で初の栄冠に輝いており、これで2戦連勝を飾ることになった。
今週末に予定されていたラリー・デ・ポルトガルのバーチャル・ラウンドとして行われた今回のeスポーツWRCシュートアウトは、3日間にわたってポルトガルのステージにおいてトーナメント方式で対決が行われてきた。
ファイナルの対戦は、セミファイナルでモトGPライダーのミゲル・オリヴェイラを下したイエーツと、前戦で彼とファイナルを争ったマルコ・ブラチアの対決になるかに見えたが、彼はセミファイナルでミスを重ねて伏兵のショーン・ジョンストンがファイナルへと駒を進めることになった。
本来ならこの週末のポルトガルでサンテロックレーシングのシトロエンC3 R5を駆って実際のWRC 3デビューを行う計画だったジョンストンは、eSportsでの豊富な経験を武器にしてファイナルの最初のステージとなったヴィアナ・ド・カシュテロで堅実な走りでリード、イエーツに対して4.527秒をリードすることになった。
ファイナルの第2ステージはポルトガルの最終ステージとしてもおなじみのファフェだ。ジョンストンはここでもリードを広げてみせたが、インカットで乗り上げてワイドになってしまって横転、イエーツがこのステージでは5.409秒差をつけて勝利、合計タイムでも0.882秒差で逆転、ポルトガルeスポーツWRCシュートアウトを制することになった。
「ラインにつくのが少し遅れて、ターマックセクションの前の最後のコーナーの前で、右コーナーでインに少し近づけすぎてしまった。マシンが少しリフトするだけだと思っていたが、横転してしまったよ」とジョンストンは語った。
「でも、全体的に、最初のeスポーツWRCシュートアウトでの僕のパフォーマンスに非常に満足しているよ。キャンセルされたラリー・デ・ポルトガルは僕のWRC 3デビューとなる予定だったが、オンライン・ラリーで僕の速さをみせることができてよかった」
eスポーツ・ポルトガルを制したイエーツは、今回は前戦の勝者として臨むプレッシャーがあったと告白した。
「先月アルゼンチンで優勝したとき、このゲームにあまり慣れていなかったので、それほどプレッシャーはなかったんだ。でも、今回のポルトガルには期待のプレッシャーがあった」とイエーツは語った。
「バーチャルのラリーとはいえ、ナーバスになったり、ストレスのなかでの戦いは実際のラリーと同じものだ。勝つための鍵は同じだよ。それをきちんとマネージメントして、思いっきりプッシュするだけだった!」