WRC2017/06/30

エヴァンス、ポーランドのSS1を制す

(c)DMACK

(c)Hyundai

 FIA世界ラリー選手権(WRC)第8戦ラリー・ポーランドは木曜日の夕方に行われたミコワイキ・スーパーSSで開幕、DMACKワールドラリーチームのエルフィン・エヴァンス(フォード・フィエスタWRC)がヒュンダイ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)を0.8秒引き離すトップタイムをマーク、0.7秒差で初勝利を逃したラリー・アルゼンチンの雪辱をまるで晴らすかのようにラリーをリードすることになった。
 
 好天が続いたレッキデイとはうって変わって不安定な天気となったミコワイキ。前夜の土砂降りに続き、木曜日も昼過ぎになってふたたび雷雨となり、ミコワイキのメインアリーナで行われる予定だったセレモニアルスタートもキャンセルとなった。
 
 しかし、この日に予定された唯一のステージとなるミコワイキ・スーパーSSが始まるころには嘘のように雨が止み、青空が広がる不思議な天気となった。

 アスファルトとグラベルのミックス路面をもつ、2台併走のこの特設ステージは数時間にわたる大雨によってウェットコンディションのなかでスタートすることになったが、エヴァンスはこの難しくなったステージでベストタイム、わずか2.50kmという短いステージながらヌーヴィルに0.8秒という大きな差をつけることになった。

「週末の天気は変わりやすいようだが、それは誰にとっても同じことだ。僕らはできるだけのことをやって、天候が異常ならタイヤには合わないかもしれないけど、それ以外なら僕らは大丈夫だよ」とエヴァンスは語っている。

 ヌーヴィルは選手権リーダーのセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)との直接対決を0.1秒差で下したが、オジエはこの雨によって自身にとって有利な展開になることを確信しているように上機嫌だった。

「この天気が僕らのスタートポジションにどう影響するか様子をみよう。どれくらい強い雨がステージに降ったのかはっきりしていないが、もしウェットになるなら僕らにとって話は別だ」とオジエは語っている。

 首位から1.3秒差の4番手には、オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)との対決を0.1秒差で制したヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が続き、タナクの0.1秒後方にはステファン・ルフェーブル(シトロエンC3 WRC)、ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)、エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)の3人が同タイムの6位で並ぶことになった。

 しかし、ラッピはこの好タイムを喜ぶどころかエンジンから変な匂いがすると不安な表情で訴えている。

 9位にはアンダーステアがあったと語ったアンドレアス・ミケルセン(シトロエンC3 WRC)、10位にはユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)とダニエル・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)が同タイムで並ぶことになり、トップ11人がわずか1.8秒差にひしめく接戦で初日の幕を閉じることになった。

 DAY1は金曜日の朝、リスタートとなり、6.52kmのフミエレボのステージは7時15分(日本時間14時15分)に始まることになっている。

 ラリーのベースがおかれるミコワイキ周辺は、これから数日はさらに不安定な天気となることが予想されており、金曜日も雨混じりの一日が予想されている。