Mスポーツ・ワールドラリーチームは、フォード・パフォーマンスと開発作業による新しいフロントバンパーをラリー・メキシコからエルフィン・エヴァンスのフォード・フィエスタWRCに投入した。
エヴァンスのフィエスタは、フロントバンパー開口部の左右にこれまで通りに2枚のカナードが備えているが、その上段のカナードより下側のバンパーが絞り込まれるような形状になっている。それによって下段のカナードの面積がより大きくなってダイビングプレーンの機能が高まり、さらにリップスポイラー上の整流板の効果を高めてより大きな空気を取り込んでダウンフォースを増やそうとしているようだ。
Mスポーツによれば、テーム・スニネンのマシンも次戦のツール・ド・コルスから新しいフロントバンパーにアップデートされる予定となっている。写真上がエヴァンス車、下がスニネン車。奥に貼られたスパルコのステッカーの歪みにバンパー形状の違いを見ることができる。
エヴァンスはスタート前の記者会見において、新しいエアロの効果についてはこれからの戦いで少しずつ明らかになるだろうと語っている。
「このエアロは小さな進化だ。まだハイスピード・セクションを走ってないからその進歩の度合はまだ明確にはなっていないが、エンジニアたちを信じて、シーズンの今後にその進歩を確認していくことになるだろう」とエヴァンスは語っていた。
「彼らはどんな小さなことでも、ほんの些細な部分であっても改善の余地があればそれを探すために懸命に取り組んでくれている。大きな収獲を得るのは簡単なことじゃない」