WRC2017/11/29

オジエ、ウィルソンとの強力な絆が残留の決め手

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 セバスチャン・オジエは、Mスポーツ・ワールドラリーチームに残留して6年連続のワールドラリーチャンピオンを目指すという決定を下したのは契約金が大きかったためではなくマルコム・ウィルソンとの強力な絆と信頼関係が決め手になったと語った。

 オジエがシトロエンとの契約を拒んだのは契約金が低かったためだと噂されているが、彼はこうした情報は正しくないと語り、Mスポーツとなら来季もいっしょに情熱をもって仕事に取り組むことができそうだと述べている。

「これまで公式には話すことができなかったが、来年もこのチームと一緒にいたいと思うようになった。それがMスポーツに留まることを決めた理由だ」とオジエは語った。

「僕の決定について多くのことが噂され、書かれてきた。僕がどこに所属するかは、いくらかは金額が関わることも確かだが、僕はその決定がお金のみによって下されていないことは断言できる。僕は他のチームとも交渉をする機会があったが、お金の面だけでなく、他の面でも納得させられる必要があった。素晴らしいボスというのはお金では買うことができないし、マルコムが与えてくれたような感情を僕に抱かせてくれた人はいなかった。僕はマルコムが僕をチームに留めるために必死に努力してくれていることを感じているし、彼とチームと一緒に仕事をすることは本当に楽しい。この決定には良い感情をたくさん持っている」

 オジエはおよそ10日後に来季にむけた最初のテストで始動する。彼はシーズンへの不安を感じているが、フォードからの支援がフィエスタWRCのさらなるパフォーマンス向上につながると信じている。

「去年は何のテストもせずにギリギリでチームに加わったので大変だった。しかし、準備により多くの時間を割くことができても来年のほうが楽になるとは限らない。ライバルたちは強力だからね」とオジエ。

「僕は今年のパッケージには本当に満足している。マシンは一貫した走りで、あらゆる場所で強かった。だが僕たちはパフォーマンスにおいて一歩前進したいと思っているし、少し開発を進められる確信がある。僕はまだ詳細やそれがどのように実現するかを伝えることはできないが、来年はフォードからさらなるサポートを得られると感じている。これが特別なパフォーマンスを得たいと言った理由だ」

 オジエは最終戦で引退の可能性があることを言下に匂わせたが、いまはそのときではないと続行の道を選んだと語った。

「将来について考えるとき、このオプションを真剣に検討しなければならない。これは段々と視野に入れなくてはならないことだし、僕には家族がいるので、彼らと一緒に過ごす時間を最も多く取ることは本当に重要だ。しかし、いまはそのときではない。僕は続ける決断をした。引退するには早すぎる。僕はまだラリーで良い成績を挙げ、それらを楽しむ時間がある」