WRC2018/11/15

オジエ、オーストラリアのシェイクダウン一番時計

(c)M-Sport

 2018年世界ラリー選手権(WRC)最終戦ラリー・オーストラリアのシェイクダウンが木曜日に行われ、選手権リーダーのセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が2分53.8秒のトップタイムを奪い、6年連続王座にむけて完璧な準備が整っていることをアピールすることになった。

 オーストラリアのシェイクダウンは朝8時から5.07kmのブッカ・ステージでスタートした。ほかのイベントのシェイクダウンとは異なり、オーストラリアでは金曜日の朝のオーララのステージを一部使うなど、実際のコースとキャラクターはほとんど同じであるため、ドライバーたちは本番にむけていつも以上に熱心に取り組むことになった。

 晴れ間もあるものの、森のなかでは小雨が降り始めており、ウェットの週末になることを予感させる朝となった。とはいえ、まだこの時点で路面を湿らせるほどではなくシェイクダウンのコースはほぼドライコンディション、一番手でコースインしたオジエは乾いたダストを巻き上げて走るも、トップタイムを奪ったオイット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)からは1.6秒もの遅れをとる8番手、ティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)はさらに0.8秒もの遅れを喫し、フロントランナーはそろってダスティなグラベルに苦戦することになった。

 シェイクダウンでの1回目の走行ではタナクと並びチームメイトのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が同タイムで続き、早くもトヨタ勢が好調な走りをみせつける。2回目の走行でもタナクが自身のタイムを4.1秒塗り替えるベストタイム、これに今度はエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が同タイムで並び、上位をふたたびトヨタ勢が占めることになる。

 3回目の走行では、シトロエンのクレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)がタナクを0.4秒上回ってみせたが、4回目の走行でふたたびタナクが2分54秒の一番手タイムを叩きだしてシェイクダウンをトップで終えるかにみえた。

 しかし、2回の走行のあとセットアップを変更するためにコフスのサービスへと戻っていたオジエが、3回目の走行でタナクに0.1秒差に迫り、さらに4回目の走行で0.2秒上回り、2分53.8秒のシェイクダウン・トップタイムを奪うことになった。

 2番手にはタナクとともに、6回の走行を行ったアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)が並び、クリーンな路面では速いペースをみせたヌーヴィルがさらに0.1秒差の4番手タイムで続くことになった。なお、ヌーヴィルはアップグレードされた2019年仕様のシリンダーヘットに変更された新しいエンジンを使用しているという。

■ラリー・オーストラリア・シェイクダウン
1: S.オジエ 2m53.8s
2: O.タナク 2m54.0s
- : A.ミケルセン 2m54.0s
4: T.ヌーヴィル 2m54.1s
5: C.ブリーン 2m54.6s
6: H.パッドン 2m54.7s
7: J-M.ラトバラ 2m54.9s
8: E.ラッピ 2m55.0s
9: T.スニネン 2m55.1s
10: E.エヴァンス 2m55.2s
11: M.オストベルグ 2m56.3s