世界ラリー選手権第12戦のウェールズ・ラリーGBが木曜日のナイトステージで開幕、選手権リーダーのセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が首位に立つことになった。
ウェールズ・ラリーGBの初日はティル・プリンス・レースウェイで行われた1.49kmのSS1のみ。ふだんはホースレースが行われるオーバルトラックと隣接した公園のツイスティなセクションを走る、新しいスペクテイターステージだ。
カクテル光線に照らされるなかトップグループがリバースの順でスタート、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)のタイムを0.4秒上回ったオジエが初日の首位に立つことになった。彼はラリーGBで初優勝を飾った2013年以来、4年連続での勝利記録をもっているが、この年のSS1からこれまで連続して87ステージ首位をキープしている。その合計距離は1258.64kmだという。
5年連続GB勝利にむけて好スタートを切ったオジエは、短いこのステージをあまり楽しめなかったようだが、明日からの得意なフォレストステージを楽しみに待っている。
「いいタイムでフィニッシュしたことは満足だよ。このステージは特別な気持ちはないが、明日からは楽しめる。明日はミヘリンを含む選手権でも一番美しいループだからね!」とオジエは語っている。
ラトバラの0.1秒後方の3位にはティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)がつけたが、彼は怒った様子でステージで待ち構えるレポーターにコメントを残さずに走り去っている。その夜、彼のスタート前TCへの遅着が発覚しており、10秒のペナルティが課せられ、彼は45位と出遅れてしまった。
さらに0.1秒差という僅差でオット・タナク(フォード・フィエスタWRC)が続き、シェイクダウントップのエルフィン・エヴァンス(フォード・フィエスタWRC)とアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)が同タイムで4位を分け合っている。
また、母国ラウンドへの期待が掛かるクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)はシェイクダウンからタイムが伸びず、ウェールズでプレテストを行うことができなかったことへの不満を述べたが、このステージでもハンドブレーキを掛けた際にストールさせてしまい、2.5秒遅れの15位と出遅れてしまった。
マッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタWRC)はスラロームのパイロンに戸惑ってペースを落としたために3.3秒遅れの18位でのスタートとなっている。
明日の金曜日は、ミヘリン、スウィートラム、ハーフレンという伝統的なステージをデイサービスなしで2回ループする6SS/119.32kmという一日となり、一瞬のミスも許されない難しいステージがドライバーたちを待ち受ける。オープニングSSは10時20分(日本時間18時20分)のスタートが予定されている。