WRC2022/10/27

オジエがヴェイヤスにお別れ、日本は新コンビで

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTのセバスチャン・オジエは、今季最終戦のラリー・ジャパンではバンジャマン・ヴェイヤスに代えて新たにピエール-ルイ・ルーベのコドライバーだったヴァンサン・ロンデとの新コンビで立ち向かう。

 オジエは今季、過去8度のタイトルをともに獲得したジュリアン・イングラシアが引退したため、開幕戦のラリー・モンテカルロからそれまでセーフティクルーのメンバーだったヴェイヤスをコドライバーとして起用し、先日行われたラリー・デ・エスパーニャで優勝を飾ることになった。

 しかし、オジエは、シーズンファイナルのジャパンを前に、将来に向けて変化が必要であると判断し、ヴェイヤスのパートナーシップを解消することになった。ヴェイヤスはオジエより6歳年上の44歳でもあり、未来を若手に託す意味で31歳のロンデを起用したとようだ。

「まずは今年のラリープログラムにおけるバンジャマン(・ヴェイヤス)のハードワークと仕事ぶりに感謝を述べたい。スペインでの初勝利は、彼にとっても特別な瞬間だった」とオジエは語った。

「3冠を達成し、今シーズンの目標を達成した今、トヨタのホームラリーであるジャパンでは最高の形で締めくくりたい。しかし、この最終戦は、将来に向けての準備と評価の場でもあり、才能とモチベーションのある若いコドライバー、ヴァンサン(・ロンデ)にチャンスを与える機会でもある」

「彼はグラベルクルーとして僕らと一緒に働いてくれていたし、この経験の後、初めて一緒にラリーに出場するのを楽しみにしてるし、その成果がどうなるのかを見たいと思う」

 ロンデは、スペインを最後にルーベとのシーズンが終了したため、ジャパンには出場しない予定だった。彼はワールドチャンピオンとの新しいスタートを楽しみにしていると語った。

「ラリー・ジャパンでセブとトヨタに加わることは、とても光栄なことだ」とロンデは語った。

「セブとジュリアンは、フランスのドライバーやコドライバーのお手本のような存在だった。素晴らしいチャンスだし、とても誇りに思う。ジュリアンからはキャリアを通じて多くのサポートを受けてきたし、今年のモンテカルロではセブのグラベルクルーを務めることによってすでに一緒に仕事をしたことがある。ジャパンは多くを学ばなくてはならないので大変だと思うが、いつもどおりベスト尽くすことに集中し、このチャンスを生かせるよう頑張りたい」

「最後に、今シーズン、共に良い結果を残すことができたMスポーツ、ピエール-ルイ・ルーベとスポンサーに感謝したい」とロンデは付け加えている。

 ヴェイヤスはオジエとともに5回のWRCに参戦し、3回目の表彰台が初優勝となった。ワールドチャンピオンと走ったシーズンを彼は信じられない経験と表現した。

「スペインでのWRCラリーで優勝できたことは僕にとって夢のような出来事でしたし、トヨタの成功したシーズンの一翼を担えたことを誇りに思う」と、ヴェイヤスは語った。

「ラリー・ジャパンのために若くて才能のあるコドライバーに機会を与えるという決断は、とても理解できるものであり、全面的に支持できるものだ。今シーズンのセブとチームの協力に感謝し、ヴァンサンとの日本での幸運を祈る」