WRC2021/10/13

オジエが今週末にタイトルを獲得できる条件は?

(c)Toyota

 セバスチャン・オジエとエルフィン・エヴァンスは、2021年の世界ラリー選手権のタイトル獲得を目指して今週のラリー・デ・エスパーニャに臨むが、今週末にチャンピオンを確定できる可能性を持つのは、オジエのみだ。

 全12戦で争われる今シーズンも、残すとこる今週末のラリー・デ・エスパーニャと最終ラウンドのACIラリー・モンツァの2戦を残すのみとなっている。

 オジエはシーズン前半で4勝を飾って44ポイントをリードして迎えた前戦のラリー・フィンランドで5位に終わり、完全勝利によってフルポイントを獲得したエヴァンスが現在24ポイント差まで迫っている。

 オジエがスペインで8回目の世界タイトルを獲得するためには、この週末を終えて30ポイントを引き離す必要があり、タイブレークがあれば年間勝利数によってオジエがタイトルを獲得することになる。つまり、オジエがエヴァンスに6ポイント差をつけてフィニッシュすれば、チャンピオンはオジエのものとなる。

 オジエがスペインで優勝し、かつパワーステージを制した場合は、たとえエヴァンスがラリーとパワーステージの両方で2位を獲得しようとも、8ポイントの差が生じるため、オジエはタイトル獲得を確実にすることができる。

 オジエがラリーを制した場合、エヴァンスは少なくとも総合3位までに入り、パワーステージを制してオジエがボーナスポイントを獲得しないことを祈るか、総合2位を獲得してパワーステージでオジエを2ポイント以上上回る必要がある。

 オジエが総合2位の場合、エヴァンスは総合6位以下になってはならず、またパワーステージでの勝利が必要となる。あるいはオジエが2位でパワーステージを制した場合には、エヴァンスは少なくとも総合3位でパワーステージを2番手タイムで通過する必要がある。

 他のすべてのシナリオは、エヴァンスの得点次第だが、もしエヴァンスが得点しなかった場合、オジエは最低6ポイントを獲得すれば今週末にタイトルを獲得することができる。

 その反対に、もしオジエがスペインでノーポイントに終わり、エヴァンスがフィンランド同様にラリーとパワーステージの両方で勝利して最大のポイントを獲得すれば、選手権でもオジエを抜いてリードすることができる。しかし、エヴァンスがスペインでタイトルを獲得することはできないため、彼にとっては6ポイントをリードして最終ラウンドに向かうことが最高のシナリオとなる。