WORLDWIDE2019/03/18

オリヴァー、スバルWRX STIでアメリカ2位デビュー

(c)subaru.com/rally

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 17歳のオリヴァー・ソルベルグは、2019年アメリカ・ラリー・アソシエーション(ARA)選手権シリーズへのデビュー戦となった第2戦100エーカー・ウッド・ラリーで2位でフィニッシュした。

 スバル・モータースポーツUSAは今季初戦に2台のスバルWRX STIを投入。チャンピオンのデビット・ヒギンズとクレイグ・ドリューのコンビはカーナンバー75、そしてワールドラリーチャンピオンのペター・ソルベルグを父にもつオリヴァーとアーロン・ジョンストンのコンビがカーナンバー70のスバルWRX STIをドライブする。

 ラリーは金曜日、一番手でのスタートにもかかわらずヒギンズがリード、これにオリヴァー・ソルベルグが2位で続く展開でスタートすることになった。ヒギンズとベストタイムを奪い合っていたオリヴァーだが、残念ながらSS7のパンクでパンクによって1分17秒をロス、バリー・マッケンナ(フォード・フィエスタRSプロト)に抜かれて3位に後退してしまう。

 ソルベルグは最終日、驚くべきステージタイムを記録してマッケンナを追撃するも、最初のループでフロントガラスを破損するトラブルに見舞われてしまった。

 ソルベルグは土曜日のデイサービスで朝のループを振り返った。「どちらのステージも良かったし、良いリズムが掴めた。僕たちはスピードを上げているが、2つ目のステージの終盤に向かっている時、マシンのボンネットが突然開き、フロントウィンドウが粉々になった。そしてそこからラスト2マイルをペースノートなしで終えることになった。最高の状態ではないが、僕たちは良い結果のためにトライし続けるよ」

 午後になってラリーは波乱の展開となった。44秒のリードを手にして競技区間61kmの最終日を迎えていたヒギンズは、順調に勝利にむけてドライブしていたが、SS14で電気系統のトラブルによって約5分を失った。これによって3位に転落したため、マッケンナが首位に浮上、オリヴァーが2位で続くことになった。

 残り僅か約34kmで首位マッケンナとオリヴァーのギャップは50秒離れていた、ソルベルグは「慎重にドライブした」と言いながらも、猛烈な速さをみせてギャップをわずか6.8秒に狭めて2位でフィニッシュすることに成功した。オリヴァーにとってこれが4輪駆動ラリーカーでの初めてのグラベルラリーだったことを考えると、非常に印象的な成果となった。

「僕は本当に満足しているし、自分のスピードに驚いている。僕たちはラリーを通してずっと自分たちをコントロールすることができた」とオリヴァーは語った。

「金曜日は路上にかきだされていた石を避けられなくてパンクしてしまい、交換のために1分あまりをロスしてしまった。最終日もトラブルのためベストの展開ではなかったが、自分は学んでいるところであり、運が悪かった場面もあったが、ハッピーな結果になった。青いスバルのドライブには感動したし、最後のステージに辿り着いた時は、信じられない気分だった」

 新しいフォード・エスコート・コスワース4x4で臨んだケン・ブロックは、4位につけていたものの、SS3でエンジンを壊してしまいリタイアとなっている。彼は昨年、ニューイングランド・フォレスト・ラリーで「コシー(=コスワース)」と呼んで大切にしていたエスコート・コスワース4x4を全焼させてしまったため、新たにエアロで武装したコシーV2を製作、コシー・ワールドツアーの緒戦としてこの一戦に臨んでいた。

 2019年のARA選手権の次のイベントは4月下旬に西海岸で開催されるオリンパス・ラリーの予定だ。