ERC2020/07/11

オリヴァー、ERCローマへの挑戦を発表

(c)ERC

 昨年、ヨーロッパ・ラリー選手権で17歳という史上最年少ウイナーとなったオリヴァー・ソルベルグは、ターマックでの経験を積むために今季もERCに帰ってくる。彼は、7月24-26日に行われる開幕戦のラリー・ディ・ローマ・カピターレにフォルクスワーゲン・ポロGTI R5を駆って参戦する。

 昨年、ラトビア選手権のチャンピオンとともにFIAバルティック・トロフィーのシリーズ王者という2つのタイトルを獲得しているソルベルグは、グラベルでの経験は多いが、ターマックでの経験はほとんどない。今季から世界ラリー選手権への本格的な挑戦を開始している彼は、ラリー・モンテカルロで初めてターマック・ラリーに挑戦しているが、雪とアイスという未体験のコンディションでリヤをクラッシュするなど試練に見舞われてRC2クラスの16位でどうにか完走を果たしている。

 今月末のラリー・ディ・ローマは、モンテカルロとは異なり完全なターマックでのラリーとなり、ソルベルグはイタリアのアレッサンドロ・ペリコが運営するPAレーシングのポロGTI R5で参戦する。

「ターマックでの走行は、グラベルや雪とは全く違う。1月のモンテカルロではドライステージをいくつかこなしたが、ローマはこれとは比べ物にならないだろう。マシンからのセットアップはより硬くなり、全く違うものになるだろうからね」とソルベルグは語った。

「グラベルでは、マシンをよりスライドさせるドライビングスタイルだが、ターマックでは滑らせてしまうとタイヤのグリップを殺してスピードを奪われてしまう。これはローマでマシンに乗り込むときに覚えておかなければならないことだ。ターマックではスムーズに走ることができるようトレーニングを積むことが目標となる」

 オリヴァーはアスファルトのビギナーかもしれないが、イタリアではすでに彼のファンは多い。2017年に行われたベッテガ・メモリアルに、彼は16歳のときにフォード・フィエスタRS WRCで参戦、初めて駆ったマシンにもかかわらず決勝でカッレ・ロヴァンペラに敗れて2位となったが、準決勝ではMスポーツのテーム・スニネンを破ってみせている。

「素晴らしいイベントだったよ。あの時もPAレーシングのマシンをドライブしていたんだ。だからまた彼らと一緒に走れて本当に嬉しいよ。彼らはクルマとラリーの経験が豊富なので、彼らとは本当に良い関係にある」とオリヴァーは語った。

 PAレーシングでスポーツディレクターを務めるマッテオ・ボッタチンは、その時のことをよく覚えている。

「2017年にはまだ本当に子どものように見えたよ。でも彼は、ボローニャ・モーターショーで我々のチームと一緒に非常に、非常に速かった。彼は世界で最も有望な若者の一人だと確信したよ」

「今年のローマでは、ピレリとフォルクスワーゲン・モータースポーツのサポートを得て、オリヴァーとふたたび一緒に走れることをうれしく思っている。いい結果を得られると確信しているよ」

 オリヴァーは、ローマではERC1ジュニア・カテゴリーにもノミネートしており、チェコ出身の新進気鋭のエリック・ツアイス、フィンランドのエミル・リンドホルム、アイルランドのカラム・デヴァイン、昨年のERC3ジュニア王者となったエフレン・ヤレナがライバルとなりそうだ。