WRC2017/12/21

オレカR4キット、ホモロゲーション申請手続き開始

(c)Oreca

 オレカR4キットは、開発段階からいよいよFIAホモロゲーションの取得にむけた申請段階に移っており、先週、ポールリカール・サーキット近郊のオレカ・ワークショップにおいてFIAのテクニカルチームによってキットの査察が行われている。

 FIAの新しい技術規定に基づいたR4キットの設計と開発を手がけているオレカは、11月末にフランスで開催されたラリー・デュ・ヴァールにおいてキットを装着したトヨタ・エティオスR4をゼロカーとしてデビューさせ、テストドライバーのステファン・サラザンが実戦においてキットの最終的な検証を行っている。

 FIAのテクニカルチームによって先週行われたR4キットの査察では、オレカでR4キットのプロジェクトマネージャーを務めるマティユー・バッソーが立ち会うなかでキットに含まれることになるパーツ一つずつの検証が行われている。

「FIAのメンバーによる2日間の作業は順調に行われた。我々は、従来からのホモロゲーションの手続きに従っており、オレカのエンジニアはR4キットのホモロゲーションのルールと規則に基づき、キットのパーツを1点ずつ管理してきた」とバッソーは語った。

「初日はエンジンと周辺機器、2日目はエンジニアたちがシャシーの検査を行った。この承認の作業が完了すれば、最終的なホモロゲーション・フォームが発行されることになるが、このフォームはチームが過去数ヶ月にわたって開発作業を行う際に定期的に記載してきたログブックのようなものだ。このログブックはホモロゲーション・プロセスを通じてFIAによって管理されており、技術的な要件を満たして規則に合致しているかどうかを確認するためのもので、いったんFIAが合意したら、これ以上の修正はできない」

「最初のフィードバックは非常にポジティブだった。FIAのエンジニアには、キットがFIAの想定していた理念と合致していたデザインに仕上がっていることを喜んでもらえた。これから、(カスタマーのための)部品のカタログ、テクニカルチュートリアル、テクニカルサポートを完成させることで、この最初のステップの結果を洗練する必要がある」

 オレカは、ホモロゲーション・フォームと書類が2018年の早期にFIAから発行されることになるとしている。