WRC2022/06/25

カイエタノビッチがWRC2サファリをリード

(c)RedBull Content Pool

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 サファリ・ラリー・ケニア金曜日のWRC2カテゴリーでは、今回初めてアフリカ・イベント初参戦となるカイエタン・カイエタノビッチ(シュコダ・ファビアRally2エボ)がナイバシャ湖周辺の過酷なグラベルステージで行われた6つのスペシャル・ステージのうち4つを制して1分13.5秒のリードを築いてトップに立っている。

 カイエタノビッチはこの日の最初のロルディア・ステージで、前日のナイロビの開幕ステージでトップに立っていたインドのガウラフ・ギル(ファビアRally2エボ)からリードを奪っている。

 次のジオサーマルではギルがステージウィンを獲得して反撃を開始するも、続くケドン・ステージでエンジンが大量の砂を吸い込んで停止し、彼の一日は早々に終了することになる。

 ギルが消えたことで、カイエタノビッチには1分近い余裕が生まれる。最終ステージでエンジンストールさせた以外、トラブルを寄せ付けずに走りきっている。

 勝利すればカイエタノビッチは選手権5位から1位にまで浮上することができるが、4日間のこのイベントの中でも最も過酷と予想される土曜日の最長レグで待ち受けるハードルを、彼も十分承知しているようだ。

「これはサファリだ、何が起こるか分からない」とカイエタノビッチは微笑む。「こういうステージは好きだけど、金曜日は土曜日に向けてのウォームアップに過ぎない。そう、もっとも大変なのは土曜日だ」

「しばらく雨が降っていない、だから道路は乾いて空気中にたくさんの埃が舞っていて クルマの隅々にまで入り込んでくる。1回目のループで掘られた深い轍に大きな石が隠れている、タイヤにとって非常に危険だ」

 ギルがSS4でリタイアしたあと、アメリカのショーン・ジョンストン(シトロエンC3 Rally2)が2位へと浮上するも、ベテランのマルティン・プロコップ(フォード・フィエスタRally2)が激しく追い上げ、二人は6.1秒差で最終ステージを迎えている。しかし、プロコップはこの日の124.20kmうちの残り5kmを切ったところでエンジンストール、リスタートができなくなってしまいリタイアとなってしまう。

 皮肉にもプロコップは、このステージでブレーキトラブルによってスローダウンしていたアメリカのジョンストンを追い抜くかと思われていた。「ペダルが床に落ちた状態で、最後の12kmはブレーキを使わないようにして走ったんだ」とジョンストンは説明している。

 プロコップは、最終ステージを走り切っていないために10分のペナルティを受けて土曜日をリスタートすることになったが、それでもトップ3フィニッシュを果たし、4位のルロイ・ゴメス(フォード・フィエスタRally2)に2分以上の差をつけている。地元期待のアーキフ・ヴィラニ(シュコダ・ファビアRally2)とアマランジ・ライ(シュコダ・ファビアRally2)が続いている。