WRC2022/06/27

カイエタノビッチがWRC2優勝、選手権トップに

(c)RedBull Content Pool

 カイエタン・カイエタノビッチ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が、サファリ・ラリー・ケニアのWRC2カテゴリーで優勝を飾り、ランキングトップに躍り出した。

 サファリ・ラリー初参戦のカイエタノビッチは金曜日の朝、ラリーリーダーに立つや、これまで未体験だったフェッシュフェッシュやラフなコンディションでも落ち着いたペースを保ち、サバンナの罠によって脱落していくライバルたちを大きく引き離し、初日にして1分13秒のアドバンテージを築くことに成功する。

 2位につける最大のライバルであるショーン・ジョンストン(シトロエンC3 Rally2)はブレーキやエンジンなどのメカニカルトラブルのほか、体調不良とも戦うことになり、土曜日の最終ステージのあと最終日までにエンジンの問題を解決するためのサービスを行うためにリタイアを決めている。

 後続のギャップが大きかったためジョンストンは、首位から20分あまりの遅れとなったがそのまま2位をキープして最終日をリスタート、大きなマージンを手にすることになったカイエタノビッチは慎重な走りを最後まで維持してフィニッシュ、パワーステージでも見事な走りで最大のボーナスポイントを獲得し、4日間にわたる厳しい戦いを完璧な結果で締めくくることになった。

「夢を見ているようで、目を覚ましたくない。WRCの中で最も過酷なラウンドで勝てたことは素晴らしいことだ。チームのみんなに感謝している。彼らは本当によく頑張ってくれた。最高だよ」

 ジョンストンは、最終日もポップオフバルブのトラブルに見舞われるなど逆境を乗り越え、WRC2で2位を獲得した。彼にとっても初のWRC2ポディウムだ。

「とても信じられないよ。なんて素晴らしい冒険なんだ! 確かに、今まで出場した中で最もハードなラリーだったし、ここに来られたことにとても感謝している」

 地元ケニア出身のアマーンラジ・シン・ライ(シュコダ・ファビアRally2)も、ジョンストンから10分あまりの遅れを喫しながら3位でフィニッシュ、WRC2初表彰台を達成している。

 4位で最終日にリスタートする予定だったジンバブエ出身のルロイ・ゴメス(フォード・フィエスタRally2)はダメージが大きいためリタイアとなり、アキフ・ヴァラニ(シュコダ・ファビアRally2)が4位となっている。

 また、カラン・パテル(フォード・フィエスタRally2)は、5位につけていたものの、土曜日の夜のサービスにおいてトランスミッションのテクニカルシーリングを取り外したために失格となり、最終レグに出走しなかった。