APRC2016/06/19

ガウラブ・ギル、APRCクイーンズランド初日を独走

(c)APRC

 2016年アジア-パシフィック・ラリー選手権(APRC)第2戦インターナショナル・ラリー・オブ・クイーンズランドが18日に開幕、初日の8SS/120.04kmが行われ、チームMRFのガウラブ・ギル(シュコダ・ファビアS2000)がチームメイトのファビアン・クライム(シュコダ・ファビアR5)に対して1分49秒をリード、2010年につづく2度目の優勝にむけて独走状態を築いている。

 オーストラリア東部のサンシャインコーストを舞台に行われるインターナショナル・ラリー・オブ・クイーンズランドは雨の可能性もあるとも伝えられたものの、曇り空の朝をむかえ、2013年APRCチャンピオンのギルが14.48kmのオープニングステージでクライムに早くも29.4秒をリードする展開でスタートする。

 ギルは一番手のスタートで路面の浮いたグラベルに手を焼きながらも快調なペースをキープ、この日行われた8SSすべてにおいてトップタイムをマークしてクライムに対して1分49秒をリードして初日を終えることになった。

「とてもいい日になったが、チャレンジングな一日だった。路面は滑りやすかったが、一貫してスリッパリーなものだった」とギルは語った。「もちろん簡単なものではなかった。ファビアR5でこの滑りやすい路面を走るのは初めてだったから、クルマの動きに慣れるのはとても困難だったね」

 ドイツのターマックスぺシャリストのクライムにとって、キャリア2戦目のグラベルイベントとなったが、彼はこのコンディションを学んで経験を蓄積するためにとにかく完走を果たしたいと語った。

「このような難しいコンディションは初めて走るけれど、これまでのところはとてもうまくいっているよ」とクライムは語った。「しかし、僕の頭のなかはターマックのペースノートでできているので、グラベルモードに変更するのは簡単じゃないよ。明日も安全にドライブしてチームのために2位でフィニッシュするとともに僕の経験を蓄積することが重要になる」

 3位には、地元のネイサン・クイン(三菱ランサーエボリューションX)がつけていたものの、クインが原因不明のブースト圧が上がらないトラブルを抱えたためにクスコ・レーシングがサポートするマイケル・ヤング(スバル・インプレッサWRX STI)に抜かれることになってしまう。初日3位はヤングとなり、クインは32.4秒差の4位となっている。

 日本勢は増村淳(三菱ランサーエボリューションX)が初日5位、高橋冬彦(スバル・インプレッサWRX STI)が8位となっている。

 8SS/119kmが残される明日の最終日はかなり強い雨が予想されており、各チームともに明日に備えてウェットコンディションのセッティングを行っていた。