2017年アジア-パシフィック・ラリー選手権(APRC)開幕戦のインターナショナル・ラリー・オブ・ワンガレイは30日に最終日を迎え、チームMRFシュコダのガウラブ・ギル(シュコダ・ファビアR5)が逆転優勝を果たすことになった。
初日トップとなったノルウェーのオーレ・クリスチャン・ヴェイビー(シュコダ・ファビアR5)は33.2秒をリードして迎えた最終日、路面のルースグラベルの掃除をするため少しずつタイムをロス、SS13で右リヤのアップライトにダメージを負うことになる。それでも彼のリードはまだ23秒もあったが、午後のループの最初のステージでリヤのブレーキトラブルのために1分22秒をロスしてギルに首位を譲ることになった。
「リヤのブレーキホースが緩んでしまい、ブレーキフルードをすべて失ってしまった。ジャンクションではなんとかなったが、そのあとはまったくブレーキが使えずステージを走りきらなければならなかった。かなりタイムを失ったよ」とヴェイビーは説明した。
さらに彼はロードセクションで修理に手間取り、SS15のスタートに9分遅れとなってしまい、さらに1分30秒のペナルティを課されることになってしまった。
「勝利できると確信していたのでがっかりだが、これもラリーだ。勝つこともあれば、負けるときもある」
初日のダンパートラブルで遅れていたディフェンディングチャンピオンのギルは、新しいコドライバーとなったステファン・プレボと昨年の北海道に続く2勝目を手にすることになった。
「僕らは勝つためにここにやってきた。プロとして僕はいつも勝利を目指している」とギルはフィニッシュで語った。
「OC(オーレ・クリスチャン)がとてもいい走りを続けていたがトラブルで後退することになった。昨日は僕らが大変だったが、昨日は僕らがトラブルで後退したので首位に戻ることになった。これもスポーツの一面じゃなかろうか。そして、もちろんもっとも重要なことはMRFチームの2台のマシンが1‐2でゴールできたことだ」
スウェーデンのMパートABがR5に準じる仕様として製作した三菱ミラージュAP4を駆ったヤリ・ケトマーは初日3位につけたが、最終日のオープニングSSでエンジントラブルのためにリタイアとなってしまった。これで英国ナショナルカップチャンピオンのロバート・ブルームバーグ(三菱ミラージュAP4)がAPRC表彰台に立つことになった。