APRC2017/09/18

ギルがAPRC北海道で2連勝、選手権首位奪還

(c)Takeshi Sakuma

 FIAアジア-パシフィック・ラリー選手権(APRC)第4戦ラリー北海道は17日に最終日を迎え、チームMRFシュコダのガウラブ・ギル(シュコダ・ファビアR5)が2年連続優勝を飾り、前日にリタイアとなったチームメイトのオーレ・クリスチャン・ヴェイビー(シュコダ・ファビアR5)を23ポイント差で抜いて選手権リーダーに返り咲いている。

 レグ1ではダンパートラブルからコースオフしたヴェイビーをはじめとして、優勝候補の一人と見られていたヤリ・ケトマー(三菱ミラージュR5)もリタイアするなど波乱の一日となるなか、ギルは土曜日の全ステージでトップタイムを奪い、2分32.9秒をリードして最終日を迎えることになった。ギルはオープニングSSでベストタイムを奪って快調にスタートを切るも、初日を2位で終えたクスコ・レーシングの炭山裕矢(シュコダ・ファビアR5)はオイル漏れが発覚、リタイアを余儀なくされる。
 
 これでMパートABのロベルト・ブルームベリ(三菱ミラージュAP4)が2位に浮上するも、この時点ですでにギルのリードは7分30秒あまりに広がることになる。ギルは最終的にこの差を11分41.4秒へと広げ、開幕戦につづき今季2勝目を獲得、チームメイトのヴェイビーを逆転して選手権リーダーに立つことになった。

 今季APRCも残すところ最終戦ラリー・オブ・インドのみ。ギルは母国ラウンドで、2年連続3度目の王座を目指す。

「最大のポイントを獲得したので、完璧な週末になった」とギルは語った。

「最も重要なことはチャンピオンシップのリーダーとして最終戦の母国ラウンドを迎えることだ。

「日本は、このようなハイスピードの路面をもち、ラフな道路もあるので、常に戦いは困難となる。しかし、僕らには素晴らしいマシンと完璧なタイヤ選択があった」

「ヴェイビーとのバトルを期待していたけれど、彼は土曜日にコースオフしてしまったので残念だった。でも、僕らには素晴らしい週末になったし、全体的にはとても満足しているよ」

 いっぽう、ヴェイビーはレグポイント獲得をめざして最終日にリスタート、3ポイントを獲得してものの、23ポイントという大差をつけられることになった。

「土曜日は本当に残念だった、僕らはダンパーに問題があり、そのあとコースオフしてスタックしてしまったんだ」とヴェイビーは語った。

「日曜日はとてもいい走りができたし、3ポイント獲得できたことはよかったよ。選手権はまだ続いているし、最終戦のインドではきっとエキサイティングな戦いになるだろう」

 また、2位でフィニッシュしたブルームベリは初のAPRCポディウム、3位となった今井 聡(スバルWRX STI)にとってもこれがAPRC初ポディウムとなっている。

 APRC次戦のラリー・オブ・インドは11月24〜26日に開催される。