RallyCross2017/09/04

クリストファーソン、フランスRXで今季4勝目獲得

(c)FIAWorldRallycross.com

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 FIA世界ラリークロス選手権第9戦のフランスRXが3日に最終日を迎え、PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデン・チームのヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロGTI)が、ホームイベントでの勝利に燃えるチーム・プジョー・ハンセン勢の野望を打ち砕き、今季4勝目を飾ることになった。

 激しい雨となった日曜日、Q4で一番手タイムを奪ったクリストファーソンは順当に予選トップでセミファイナルに進出、チームメイトのペター・ソルベルグ(VWポロGTI)を下してファイナルレースのポールポジションを獲得することになった。いっぽう、フロントローにはセバスチャン・ローブ(プジョー208 WRX)とのチームメイト対決を制したティミー・ハンセン(プジョー208 WRX)が付けることになり、2列目にはソルベルグとローブが並び、ファイナルはPSRXフォルクスワーゲンとプジョー・ハンセンとの真っ向対決となった。

 注目のスタートはクリストファーソンが素晴らしいダッシュを決めて1コーナーをトップでクリア、ノーズを擦り付けるようにプッシュして2番手に付けたのはハンセン、これにローブ、ソルベルグが続き、EKSチームのマティアス・エクストローム(アウディS1)とフーニガン・レーシングのアンドレアス・バックルド(フォード・フォーカスRSRX)がジョーカーを選択することになった。

 クリストファーソンはマディとなったグラベルでも圧巻の速さを見せて、1周目でハンセンに0.52秒も引き離すことに成功、ハンセンはこのペースについて行けずに2周目のヘアピンでワイドになってしまいローブに2位を譲ることになってしまう。

 2周目を終えてクリストファーソンとローブとの差は1.1秒、トリッキーなコンディションの中でローブが差を縮めるかとも思われたが、3周目にクリストファーソンはその差を2秒へと広げ、じわじわとリードを広げることに成功、最終ラップのシケインでミスしたことでタイヤにダメージを負ったものの、王者ローブに最後まで反撃のチャンスを与えることなく6ラップを逃げ切り、今季4回目の優勝を飾ることになった。

「素晴らしいフィーリングだよ。まず最初にこの難しいコンディションの中でとてもいいマシンを準備してくれたチームに感謝したい」とクリストファーソンは語った。

「日曜は雨になったが、最初からマシンはいいフィーリングだったのでとてもドライブが快適だった。ペターがセッティングを助けてくれたので、信じられないくらいいい仕事ができた。ウェットのセッティングは金曜日からよかった。ドライとなった土曜日はセブが素晴らしい速さを見せた一日だったが、今日は僕の日になった。ドライバー選手権で46ポイントの差をつけることができたし、とても満足しているよ」

 いっぽう、ローブはフォルクスワーゲン勢に近づけたと思ったが、ここでも彼らの速さには完敗だったと週末を振り返った。

「予選が2位、セミファイナルが2位、そしてファイナルも2位となった。僕らはかなりフォルクスワーゲンに迫ることができたと思ったが、またも破ることができなかった。いいレースができたが、このようなコンディションでは一番というわけには行かなかったね」

 ハンセンが3周目にギヤボックスのトラブルでストップしたため、エクストロームがホッケンハイムの優勝以来となる表彰台に立ち、バックルドが4位でフィニッシュすることになった。

 いっぽう、選手権で2位に付けるソルベルグは1周目からタイヤをスローパンクさせてしまい、タイヤがリムから外れた状態でどうにか5位でフィニッシュすることになったものの、ドライバーズ選手権ではクリストファーソンから46ポイントのビハインドとなってしまった。

「簡単な週末ではなかったが、ファイナルではパンクのために残念な結果になったが、チーム選手権では112ポイントをリードできた。素晴らしい結果になったことを喜びたい」とソルベルグは語っている。

 フーニガン・レーシングのケン・ブロック(フォード・フォーカスRSRX)は予選7位と速さを見せたが、今季初のファイナル進出はならなかった。

 LOCOワールドRXチームから世界ラリークロス選手権に初挑戦したアリスター・マクレー(VWポロ)は予選24位に終わっている。