RallyCross2018/09/03

クリストファーソン、フランスRXで今季7勝目

(c)FIAWorldRallycross.com

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 世界ラリークロス選手権防衛を目指すPSRXフォルクスワーゲン・チームのヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロR)は、フランスのロエアックで行われた今季8戦において2度の完璧とは言えないスタートから建て直し、今季7勝目を挙げた。

 クリストファーソンは土曜日の午後にQ2でスタートに失敗したものの、持ち直して予選トップに立った。しかし、セミファイナルで彼は高速なスタートを切ったマティアス・エクトストローム(アウディS1)に敗れてしまった。

 ファイナルのポールポジションは予選を2位で終えたアンドレアス・バックルド(アウディS1)が決め、そしてエクトストロームが2番目のグリッドにつけることになり、アウディが今季の終わりに世界ラリークロス選手権から撤退することを発表したにもかかわらず、EKSチームの2台が最前列から完璧なスタートを切ることになった。


 ファイナルをグリッドの2列目からスタートしたクリストファーソンは、オープニングラップを3番手を走ったものの、バックルドとエクストロームの2台のアウディに付けいる隙がないため彼は2周目でジョーカーを選択し、一時5位に落ちることになった。

 3周目で同じく2列目スタートのセバスチャン・ローブ(プジョー208WRX)がジョーカーを選択すると、クリストファーソンは4位に浮上、首位を走るバックルド、2位のエクストローム、3位につけるティミー・ハンセン(プジョー208WRX)を激しく追い上げる。

 バックルドとエクストロームは1-2態勢をキープしたままラップを重ねて最終ラップを迎え、ペースの上がらないハンセンに押さえられたクリストファーソンは首位のバックルドから1.5秒遅れで続く。ジョーカーラップのタイムロスは1.3秒と計算されており、このままではアウディの2台に逃げられるかと見えたが、トップを走っていた3人が一斉にジョーカーに突入すると、クリストファーソンは一気にトップに躍り出て、ロエアックで3度目の勝利を勝ち取った。

「Q2ではストールし、後方から戦わなければならなかったし、本当に厳しい週末だった。いいタイヤ戦略をもっていたが、残念ながらセミファイナルでマティアス(・エクストローム)に敗れて、ファイナルのポールを失ってしまった」とクリストファーソンは語った。

「ファイナルでも僕らは速いことはわかっていたが、ジョーカーもいいタイミングだった。ティミー(・ハンセン)がなかなかジョーカーに入らなかったので、首位のバックルドと非常にタイトな勝負になるだろうと分かっていたので、最終ラップでは本当に全力を尽くしたよ。ペターとともに表彰台に立てて、本当にうれしいよ。これはチームにとって本当にうれしい勝利だ」

 首位のバックルドはジョーカーを終えてどうにか2位でフィニッシュ、ドライバー選手権で2位へと浮上することになった。しかし、選手権を独走するクリストファーソンは59ポイントという大差を築いており、次戦のラトビアRXの結果次第では、今月末のアメリカRXで連覇を決めることになりそうだ。

 チームメイトのエクストロームはソルベルグにも抜かれて4位に転落した。ソルベルグは1周目にジョーカーを選び、最後尾を走っていたが、クリストファーソンに続いてペースを上げてポジションをアップしてポディウムに立つことになった。

 プジョーでローブのチームメイトであるハンセンは、ファイナルを最後尾でスタートしたが、セミファイナルの際のローブの動きを真似して最初のコーナーでアウトサイドからインサイドにカットする素晴らしい動きをみせてトップ3につけていたが、フォルクスワーゲンの速さの前に惜しくも表彰台を逃すことになったが、プジョーのホームイベントでローブより僅かに速くフィニッシュして5位でフィニッシュした。トップ6までは、トップから僅か1.5秒差の間にフィニッシュラインを越える大接戦となった。

 ゲラン・シシェリのGCKチームのルノー・メガーヌRSで選手権に復帰した英国人ドライバーのリアム・ドーランは、日曜日の朝、湿ったスリッパリーなコンディションの中のQ3でクリストファーソンに続く2番手タイムを記録し、暫定6位につける速さをみせたが、セミファイナルのオフによって惜しくもファイナルに進むことができなかった。