RallyCross2018/11/26

クリストファーソン、世界RX全12戦中11勝

(c)FIAWorldRallycross.com

 FIA世界ラリークロス選手権最終戦の南ア・ラウンドがケープタウンのキラーニー・インターナショナルレースウェイで行われ、PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンのヨハン・クリストファーソン(VWポロR)が、2度目のワールドタイトルを獲得した今季に行われた全12戦のうち11回の勝利を達成することになった。

 クリストファーソンは土曜日のQ1でのスピンが響いて予選初日は6位にとどまったが、日曜日のQ3とQ4を制して今季8度目の予選トップで予選を勝ち抜け、ファイナルレースのポールポジションを順当な走りで獲得することになった。クリストファーソンの隣にはセミファイナルで予選2位のセバスチャン・ローブ(プジョー208 WRX)を下したペター・ソルベルグ(VWポロR)が並び、チャンピオンチームは最終戦もフロントローを占めることになった
 
 クリストファーソンはクリーンなスタートを決め、ソルベルグが並びかけたが、イン側のクリストファーソンが最初に1コーナーをターン、ローブはこの一戦をもって世界ラリークロス選手権から撤退するプジョーのためにシーズンを制圧したPSRXフォルクスワーゲンに一矢報いるべく、気迫の走りで2台のフォルクスワーゲンに迫ろうとするが、1コーナーの混乱のなかでEKSアウディスポーツのマティアス・エクストローム(アウディS1)に抜かれて、チームメイトのティミー・ハンセンともどもエクストロームのあとに続くことになった。

 エクストロームはすぐさまソルベルグに襲いかかり4コーナーでインに飛び込むものの、抜くまでには至らない。だが、ソルベルグは2周目の3コーナーでスピンしてしまい壁にヒット、ティミー・ハンセンも巻き込まれて2台はここでリタイアとなってしまった。

 エクストロームはなんなく2位へとポジションを上げるとともに、1周目でジョーカーを終えて追撃態勢の構えに入ったローブを牽制するように3周目にジョーカーを選択、ローブの前でコースに戻ってプジョーを押さえこむことになる。

 クリストファーソンは4周目にジョーカーをこなして悠々とトップでコースに戻り、最終的にエクストロームに2.7秒差をつけてシーズン11勝目を飾ることになった。

 2位のエクストロームはこの一戦でドライバー選手権においてチームメイトのアンドレアス・バックルドを押さえて2位を確保することになった。3位にはローブが続き、3年目のシーズンを選手権5位で終えることになった。また、ティミーの弟のケヴィン・ハンセンが旧スペックのプジョー208 WRXながら今季6回目のファイナル進出を果たして4位でシーズンを終えている。

 また惜しくもファイナル進出を逃したものの、GRXチームのニクラス・グロンホルム(ヒュンダイi20 R5)がケヴィン・ハンセンを1ポイントの差で上回りシーズン7位で成長の一年を終えている。