RallyCross2017/05/15

クリストファーソンがベルギーRXで優勝

(c)FIAWorldRallycross.com

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 世界ラリークロス選手権第4戦ベルギーRXのファイナルレースで、ヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロGTI)が優勝を飾り、PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデン・チームに今季初勝利をもたらした。

 クリストファーソンはチームメイトのペター・ソルベルグとともにインターミディエイトポイント・トップで並ぶ展開で初日を終え、最終日もQ3とQ4で圧巻の速さで一番時計を叩き出して、予選トップでセミファイナルに進出することになった。

 しかし、クリストファーソンはセミファイナルで好スタートを決めたものの、5周目に選んだジョーカーでタイムをロス、チーム・プジョー・ハンセンのティミー・ハンセン(プジョー208 WRX)にファイナルのフロントグリッドを譲り、自身はまさかの2列目からのファイナルスタートとなってしまった。

 いっぽう、予選2位となったソルベルグはセミファイナルの1ラップ目に混乱を避けるためにジョーカーを選択、この戦術が奏功し、ファイナルのポールポジションを奪うことになった。

 ファイナルではソルベルグが素晴らしいスタートを切って1コーナーを奪い、これにハンセンが続くことになった。3位につけていたクリストファーソンが2周目にジョーカーを選ぶなか、ソルベルグは快調なペースでリードを広げるかに見えたが、この2周目の最終コーナーでワイドにふくらみ、3周目の1コーナーでハンセンに首位を譲ることになってしまう。

 ソルベルグはハンセンとのサイドバイサイドのバトルからコースオフ寸前になりながらも首位奪還を諦めなかったが、後方から迫ってきたアンドレアス・バックルド(フォード・フォーカスRS RX)との接触のあと、体制を整えるかのようにそのままジョーカーラップを選ぶことになったが、コースに戻った際にクリストファーソンの先行を許すことになってしまった。

 レースはそのままリードしていたハンセンがジョーカーラップを残してファイナルラップを迎えたものの、このまま逃げ切れるマージンがあるかに見えたが、ジャンプのあとでフロントタイヤをスローパンク、ジョーカーラップに手間取る間にクリストファーソンにアウトラップで抜かれ、0.96秒差でクリストファーソンが優勝を飾ることになった。

 ソルベルグも0.93秒差のぎりぎりに迫っていたが、ハンセンはきびしくなったタイヤでどうにか2位を守りきることになった。

 開幕3連勝のマティアス・エクストローム(アウディS1 EKS RXクアトロ)は予選初日7位、二日目のジャンプアップが期待されるなか、Q4でサスペンションを壊してどうにか8位で予選を通過することになった。エクストロームはどうにか最後尾でファイナルに進出したものの、最終ラップまで2位でふんばりジョーカーを行わず、ハンセンを逃がして選手権で2位につけるクリストファーソンの勝利させないようにブロックを試みたようだが、ハンセンのパンクで計画は実らず。4位に終わった彼は、クリストファーソンに選手権で3ポイント差に迫られることになった。

 MJPレーシングチーム・オーストラリアのケヴィン・エリクソン(フォード・フィエスタ)が5位、バックルドはソルベルグとの接触のあとタイヤウォールにヒットしてしまいサスペンションを壊してリタイアとなっている。

 セバスチャン・ローブ(プジョー208WRX)は予選5位と好位置でセミファイナルに臨んだものの、5ラップ目にタイヤウォールでダメージを負ってファイナル進出ならず、今季初のセミファイナル進出を果たした、マーカス・グロンホルムの息子のニクラス・グロンホルム(フォード・フィエスタ)も惜しくもファイナルには進むことができなかった。