ERC2020/08/11

グリアジン、ERCリエパーヤで3度目勝利を目指す

(c)Hyundai

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 ヒュンダイ・ジュニアドライバーのニコライ・グリアジンは、今週末のラリー・リエパーヤにおいて3度目の勝利を目指し、ラリー・エストニアにおけるWRC2シーズン再開にむけてペースアップを図る計画だ。

 グリアジンは、2015年以降、ラトビア選手権やERCジュニアで頭角を現し、2018年にERCジュニアU28(現在のERC1ジュニア)タイトルを獲得し、今季からヒュンダイのジュニアプログラムのドライバーとしてWRC2に参戦している。

 グリアジンは、今回のラリー・リエパーヤではこれまでコンビを組んできたヤロスラフ・フェドロフが新型コロナウイルス禍でロシアからヨーロッパ内への入国に制限があるため、コンスタンチン・アレクサンドロフにコドライバーを代えて臨むことになる。

 グリアジンは、3月のラリー・メキシコ以来となるシーズンの再開のためのウォームアップとして7月31日-8月1日に行われたリトアニア選手権のサムソナス・ラリー・ロキシュキスに参戦し、勝利を収めている。彼はまた、アレクサンドロフとの新しいコンビに慣れることも期待していたと明かしている。

「ヤロスラフがロシアからEUに戻ることは不可能なんだ。いまはEUでの市民権やビザを持っていない場合、旅行するのはかなり複雑になる。コンスタンチンは古いビザを持っていて、国境を越えることは問題なく許可されるからね」

「リトアニアは、僕にとってはメキシコ以来のラリーとなったが、それはシーズン再開のためのウォームアップが重要だったが、このコンビでの経験を積むことも大事だった。スタート前には、彼とリチャード・バーンズラリーをプレイして練習したんだ。二人でペースノートを作成して、彼にそれを読んでもらい、いくつかのチャンピオンシップやステージをこなしたんだ。彼は僕にペースノートを読んでくれたこともあったし、驚く変化ではなかったよ」

 グリアジンは、昨年までのシュコダ・ファビアR5と今季のヒュンダイi20 R5がかなり異なる特性のマシンであることを認めており、それにこれからのシーズンで慣れるのが重要になると語った。

「確かに、ヒュンダイのドライブを理解するのは新しい挑戦だよ。もちろんどちらの何が良くて何が悪いのか言えないが、セットアップを変更した時の挙動が違う。クルマのフィーリングも必要だけど、正しいセットアップをすれば、ヒュンダイはもっと良くなるという手応えはある。でも、ヒュンダイのファクトリードライバーであるということは、チームに対してより責任を持たなければならないため、それは昨年より少しプレッシャーのかかる作業だ」

 2017-2018年に2年連続してラリー・リエパーヤで優勝しているグリアジンにとって、今週末のライバルは多い。昨年のウイナーであるオリヴァー・ソルベルグや2018年のERCチャンピオンであるアレクセイ・ルクヤヌクだけでなく、WRC2でタイトルを争うマッズ・オストベルグとの対決も待っている。

「ラトビアでは素晴らしいスピードを持つライバルたちが多い。一貫しているだけでは良くないよ。速いステージを走って、勝ってゴールできることを示したい」とグリアジンは語った。

「僕にとって有利なことはラトビアの路面をよく知っていることだ。ここでラリーを覚えたからね。ラトビアでは大きなスライドをしたときに、ストレートでブレーキを踏むよりも効果的にクルマが止まることを信じなければならない。フィンランドではジャンプは壮観だが、マシンはこのような大きなスライドをしない。しかし、ここのグラベルでは、大きくスライドしてもグリップがあるので、どのようにスライドを使うべきかを理解する必要があるんだ」