WRC2019/08/08

グリーンスミス、ドイツでもエヴァンスの代役参戦

(c)M-Sport

 Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチームは、背中の負傷でラリー・フィンランドを欠場したエルフィン・エヴァンスの回復が遅れていることから、次戦のラリー・ドイッチュランドでもガス・グリーンスミスが代役としてフォード・フィエスタWRCで出場することを発表した。

 Mスポーツのマネージングディレクターであるマルコム・ウィルソンは、ラリー・フィンランドの際にWRC AllLiveに出演してエヴァンスの復帰がドイツに間に合わない可能性を示唆しており、代役が誰になるのか注目されてきた。Mスポーツからフィンランドに出場するはずだったにもかかわらず、プレテストのクラッシュでマシンを大破させたヘイデン・パッドンがふたたびステアリングを握る可能性があるかどうかについて聞かれて、ウィルソンは苦い顔をして言葉に窮していた。

 エヴァンスの代役としてドイツに出場したグリーンスミスは、最終日まで堅実名ペースで9位につけていたが、フィニッシュまで残り3ステージとなったSS21ルーヒマキにおいてマシンをスライドさせて立ち木にクラッシュしてリタイアとなっている。
 
 しかし、Mスポーツ・フォードのチームプリンシパル、リチャード・ミルナーは、WRカー2戦目の参戦だったグリーンスミスにポジティブな成長を感じており、代役に起用したと説明している。

「エルフィンは、シーズンのこのような重要な時期に、ドイツでも戻ってこられないことに不満を感じている。彼がここで何ができるかは誰もが知っているが、彼の健康は最も重要な要因であり、彼が完全に回復し、ハンドルを握る前に100%フィットすることを確認する必要がある。彼は治癒の過程においてその助けになる限りのことを行っており、我々は彼がトルコに間に合うように戻ってくることを願っている」

「ガスはフィエスタWRCでグラベルにおいてポジティブなデビューを果たしており、我々はターマックでも同じチャンスを彼に与えたいと考えていた。私たちは彼と何年も働いてきたが、彼とエリオット(・エドモンドソン)が経験を最大限に活用することを知っている。彼らは今年初めにラリー・モンテカルロ(のターマックステージでも)でも印象的な走りをみせてくれており、彼らから大きな進歩が見られると思っているよ」

 グリーンスミスは、新しいチャレンジではトップドライバーにより近づくことができることを願っている。

「だれもがそう願っているように、僕もエルフィンがドイツに戻ってくることを望んでいた。本当に残念なことだが、完全に回復することが重要となる。 マルコム(・ウィルソン)とリッチ(=ミルナー)が僕を信頼して再びシートを空けてくれたことを誇りに思う。それは新たな大きなチャンスであり、彼らとチームに感謝したいと思う」

「アスファルトが僕の好みの表面であることは否定できません。ドイツでもフィエスタWRCで何ができるかを楽しみにしているよ。エルフィンはすでにこの表面で車がどれほど競争力があるかを証明しているからね。それにここは僕が多くの経験を持っているイベントであり、僕はモンテカルロでもWRC2プロで優勝しているから、トップの男たちにより近づくことができると思う」

「来週にはテーム(・スニネン)と3日間のテストを共有して、ターマックのマシンに慣れるつもりだ。わずかな距離さえも最大限に活用するつもりだ。マルコムとリッチは、僕のフィンランドにおけるアプローチに満足しており、ドイツでも同じことをするつもりだ。すべてのステージでスピードを上げる計画だよ」