Raid2020/01/18

サインツが通算3度目のダカール優勝を達成

(c)Dakar2020/DPPI

 2020年ダカール・ラリーは金曜日に最終日を迎え、Xレイド・チームのカルロス・サインツ(MINIジョンクーパーワークス・バギー)が6分21秒差をつけて優勝を飾った。サインツは2010年のフォルクスワーゲン・レーストゥアレグでアフリカ大陸で開催されたダカールで初優勝を飾り、南アメリカ大陸で開催された2018年イベントではプジョー3008DKRマキシを駆って2度目の優勝、今回のサウジアラビアの砂漠で初めて開催されたダカールで3度目の優勝を果たすことになった。

 サインツは7日に行われた第3ステージでトップ立って以降、ダカールの首位をキープ、首位で折り返した後半戦では2位につけるトヨタGAZOOレーシングのナッサー・アル‐アッティーヤ(トヨタ・ハイラックス)に対して10分近くリードを広げながらも14日行われた第9ステージでのミスコースによって、一時はアル‐アッティーヤに24秒差に迫られてしまった。

 しかし、勝負を分けたのはルブアルハリ砂漠を舞台にしたマラソンステージの第10ステージでアル‐アッティーヤがコースを見失ってしまい勝負を決定づける18分ものの遅れを喫してしまう。

 アル‐アッティーヤは第11ステージで8分を縮めたものの、サインツの10分リードで最後の第12ステージを迎えることになった。当初は374kmが予定されていたこの最終ステージはガス・パイプラインの作業のために167kmへと短縮され、アル‐アッティーヤの逆転劇を阻むことになった。

 サインツは最終日も堅実な走りをキープ、アル‐アッティーヤが拍手で待ち受けるゴール地点で6分21秒差をリードしてフィニッシュすることになった。

「この勝利を達成できてとても幸せだ。チームの多大な努力があり、僕にとっても厳しい身体トレーニングをこの戦いのために費やしてきた」とサインツは語った。

「戦いは僕らにとって素晴らしい展開だったが、初日から全力を尽くさなければならなかった。なりませんでした。 想像するのは難しいだろうが、スタートの「GO」という言葉を聞いた瞬間から全開のラリーだった。今はただこの勝利の喜びを噛みしめたいよ」

 ステファン・ペテランセル(MINIジョンクーパーワークス・バギー)は9分58秒遅れの3位、地元サウジアラビアのヤジード・アル‐ラジ(トヨタ・ハイラックス)が49分差ながら4位でフィニッシュした。

 5位にはジニール・ドゥ・ヴィリエ(トヨタ・ハイラックス)、6位にはオーランド・テラノヴァ(MINI オール4レーシング)、7位にはベルンハルト・テン・ブリンク(トヨタ・ハイラックス)が続き、第8ステージでプライベーターとしてステージ勝利を飾ったマシュー・セラドーリ(センチュリーCR6バギー)が8位でフィニッシュした。

 ダカール初挑戦のトヨタGAZOOレーシングのフェルナンド・アロンソ(トヨタ・ハイラックス)は、第2ステージのサスペンションとブレーキ破損、第10ステージの横転で13位に終わったが、第8ステージでは2番手タイムを奪うなど速さをみせている。