WRC2020/05/17

サファリ、2021年には完全な舞台でWRC復活を約束

(c)Safari Rally Kenya

 今年のサファリ・ラリー・ケニアが中止されたため、アフリカでかつて開催されてきた伝統の一戦が世界ラリー選手権へ復帰するのは、来シーズンまで延期されることになった。

 18年ぶりの世界ラリー選手権復帰にむけて、サファリ・ラリーは先週末に今季のルートに関する最終的な調査を含む評価が完了、土曜日には補足規定が発行され、エントリーの受付けが開始される予定されるなど、すべての準備は万全に進んでいたが、ケニア政府、FIA、およびWRCプロモーターの間で重要かつハイレベルな議論が行われた後、残念ながら7月16日のスタートまで2カ月を残して重い決断が下された。

 サファリ・ラリー・ケニアは、新型コロナウイルスの影響を受ける4戦目のラウンドだ。ラリー・アルゼンチンとラリー・イタリア・サルディニアはともに延期となっているが、サファリはラリー・デ・ポルトガルに続く2戦目の中止ラウンドとなった。

 サファリ・ラリーのCEOを務めるフィニアス・キマティは、イベントの準備は予定どおり7月に間に合うはずだったが、現在整備されているルートやサービスパークなどインフラは次のシーズンに持ち越されると語った。

「組織チームは、世界クラスのイベントを確実に提供するために引き続き努力する」とキマティは語った。

「我々はナクル郡に素晴らしいサービスパークを完成させるための段階にあり、設定された完成スケジュールに沿っていた。またイベントのセーフティ計画、アイテナリーおよび補足規定はすべて、所定のFIAおよびWRCタイムライン内で提供されており、必要なすべての手配を完了するところだった。ハードワークを続けてきたチームにとっては残念なことだが、我々は新しい日時に向けて準備を続けるつもりだ」

 WRCプロモーターのマネージングディレクター、オリバー・シースラは次のように述べている。

「私たちはこの決定を心から残念に思っているが、現在の世界的な状況を考えると、ほかに選択肢はなかった。チャンピオンシップには、すべてのステークホルダーとより広いコミュニティへの配慮の義務があり、これは私たちの主な焦点となっている」

「サファリ・ラリー・ケニアの復活は今シーズンの世界ラリー選手権にとってハイライトの1つだった。ケニア政府のウフル・ケニヤッタ大統領、フィニアス・キマティが率いるWRCサファリ・ラリー・プロジェクトの全チームに感謝したい。一生懸命働いています。 2021年のサファリ・ラリー・ケニアを楽しみにしている」