WRC2021/03/21

サファリのリハーサル、イクエーター開催へ

(c)Safari Rally Kenya

 4月にケニアで開催されるイクエーター・ラリーの開催が正式に決定し、開催を危ぶむ声が囁かれ続けてきたサファリ・ラリー・ケニア(6月24日〜27日)の世界ラリー選手権復帰に向けた準備がさらに進むことになりそうだ。

 4月24日〜25日に行われるイクエーター・ラリーは、FIAアフリカ・ラリー選手権(ARC)の開幕戦として予定されたルワンダ・マウンテンゴリラ・ラリーがCOVID-19の影響から延期となっていたため、アフリカ選手権カレンダーの開幕戦となり、14カ月にわたって開催がストップしてきたアフリカ選手権がケニアで再開することになりそうだ。

 19年ぶりにWRCに帰ってくるサファリ・ラリーと同様に、このイクエーター・ラリーも19年ぶりに開催されるが、サファリのクラーク・オブ・ザ・コースを務めるグルヴィル・バブラによれば、2つのイベントでは6つのステージが共通していることから、マニュファクチャラーや関係者にとってはこちらも見逃せない機会になるという。

 サファリ・ラリーで予定されるカサラニスタジアム近くでのスーパーSSカサラニ、金曜日にナイバシャ湖の野生動物保護区内で行われるオスアーリアンとチュイ・ロッジの2ステージ、さらには最終日にパワーステージとして予定されるヘルズゲートを除き、イクエーター・ラリーでは、残りのケドン、エレメンテイタ、ソイサンブ、スリーピング・ウォリアー、ロルディア、マレワの6ステージをカバーすることになる。

「サファリは2019年にWRCキャンディデートイベントとして完全な形で開催しており、残念ながら、昨年のWRC復帰は、コロナウイルスのパンデミックの発生により延期となったが、今年のイクエーター・ラリーが我々のWRC復帰計画ではリハーサルとなるだろう」とバブラは述べている。

 イクエーター・ラリーはサファリ・ラリーにむけた完璧なリハーサルの機会になるが、残念ながら、クロアチア・ラリーと日程が重なるためオフィシャルチームのドライバーたちの参戦は叶わないだろう。それでも、チームの偵察部隊であるステージコマンダーにとってはなにがなんでも現地に入ってチェックする必要があるだろうし、セットアップクルーを出場させるチームも出てくるかもしれない。

 FIAのイアン・キャンベルとWRCプロモーターのジョアン・パッソスは先日まで2週間近くにわたってナイロビとナイバシャに滞在してナイバシャ・サービスパークやコースなど現地での最終確認作業を完了したほか、サファリ関係者の多くは、モータースポーツUKが提供するFIAトレーニングを受けるなど、現地ではWRC復帰にむけた準備は着々と進んでいる。