WRC2018/05/04

シトロエン、C3 WRCのアップデート成功に安堵

(c)Citroen

 シトロエン・レーシングのチームディレクターを務めるピエール・ブダールは、ラリー・アルゼンチンで投入したC3 WRCのグラベル向けにアップデートされたサスペンションが期待どおりの効果を発揮したと評価、正しい方向にむけて進化の歩みを開始したことに安堵している。

 C3WRCは昨年のデビュー以来、ドライバーたちはナーバスな挙動に手を焼いてきたが、クリス・ミークは先週末のラリー・アルゼンチンで、パンクによって脱落するまで表彰台争いを演じており、これまでより自信をもって走れるマシンだとC3 WRCの進化に賛辞を送っている。

 ブダールは今回のアップデートに基づきさらにC3 WRCの熟成を進めていけば、ドライバーたちが毎戦トップレベルのパフォーマンスを発揮できると信じている。

「新たにホモロゲートされたリヤのアクスルはグラベルイベントのアルゼンチンでも期待どおりの効果を発揮し、特にクルマに乗っているドライバーたちの自信にプラスすることとなった。これまでチームはこのクルマの開発作業に集中してきたが、これから進化させて行く上で、我々が正しい選択をしてきたことを明確にしている」とブダールは語った。

「今回私は、クリス(・ミーク)の一貫性に対し、彼を称えたい。厳しいラリーになったが、彼はまったくミスをしなかった。単に彼は、一見無害な石ころによってパンクを喫するというこのラウンドでは非常によくある、不運に見舞われてしまった。この週末はパンクがとても多かった。それがクリスにとっては、最も長いステージのスタートで起きてしまった、つまり考えられる最悪のタイミングで起きてしまったということだ。結局彼にはタイヤを交換するという選択肢しか残されていなかった」

 シトロエンは最終日、ミークがパンクで遅れたために次戦ラリー・デ・ポルトガルのためにさまざまなセッティングを試しており、ブダールは次戦では今回よりさらに明確な答えが出ると信じている。

「我々はアルゼンチンの最終レグも、完全なレースコンディションの中で、いくつか微妙に異なったセッティングに関するアイデアを試していくことに活用した。これも間違いなく、今後の数戦において役に立つことになるだろう。今回のアルゼンチンで得られたデータと、先月の6日間にわたる現地テストから学んだものに基づき、我々はすでに次戦のラリー・デ・ポルトガルのためのセッティングを定めていくことに集中している。もちろん、次戦ではさらに上の順位を目指して、このマシンのパフォーマンス・レベルに合うようなリザルトを得ることが目標となる」