WRC2019/12/04

シトロエン、C3 WRCのレンタル・販売を検討へ

(c)Citroen

 シトロエン・レーシングは世界ラリー選手権から撤退したものの、チーム代表のピエール・ブダールはプライベーターによってシトロエンC3 WRCが来季の選手権に参戦する可能性を否定していない。

 シトロエン・レーシングは来季、チームとしてC3 WRCを走らせるつもりはなく、唯一のラリーコミットメントは、C3 R5(来季からC3 Rally2と呼称)によるカスタマープログラムのみとなる。しかし、プライベートチームがWRカーを使用することを遮る理由は何もないため、来季も世界選手権で走るC3 WRCを目撃することができるかもしれない

 現在の新世代WRカー・レギュレーションは2017年シーズンから導入され、当初はマニュファクチャラーのみがこのマシンをエントリーさせることができると規定されていたが、その後、2018年からプライベーターがすでにホモロゲーションがあるWRカーによってWRCにエントリーすることを認めている。しかし、いっぽうでプライベーターのマニュファクチャラー登録は2017年以降は認められていなかったが、シトロエンの撤退によってワークスチームが減少することからふたたび復活が検討されている。

 ブダールはプライベーターによってC3 WRCが来季も走る可能性があることを認めた。

「シトロエンは来季はチームとしては走らないが、C3 WRCが来季も走る可能性はある。最も可能性の高い選択肢は、C3 WRCを購入したプライベーターがドライブすることだ」

「しかし今のところ、このトピックについて伝えるニュースはない。すべてが可能だ。我々はマシンのレンタルまたは販売において起こり得るすべての機会を考慮する」

 ブダールは2019年にマシンの大規模な開発作業を行ったにもかかわらず、来シーズン、C3の進化が発揮される舞台がなかったらもどかしく感じられるだろうと語った。

「我々は今年よりもはるかに良いポジションでシーズンを始められたはずだと確信している」とブダールは語った。

「来シーズン、我々のクルマを見られるかどうか、私は知らない。私は(C3をタイトルを争うことができるマシンに開発したと)確信している」

「最新の開発テストで進歩をみることができた。マシンのレースとデータエンジニアにおいても、チームのより良い理解と経験がある。彼らは今シーズンの初めはまったく初めてだったが、すでにワンシーズンの経験がある。言うだけなら簡単だが、全体として、来シーズンの戦いではもっと多くのことをできたと確信している」