WRC2016/12/22

シトロエン、C3 WRCをアブダビで発表

(c)Citroen

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 シトロエン・レーシングは21日、2017年のFIA世界ラリー選手権(WRC)に投入するC3 WRCをアブダビで発表した。

 これまでに8度のマニュファクチャラーチャンピオンを獲得、96回の勝利を獲得してきたシトロエンは、2016年シーズンの参戦を限定的なものとして、新世代のWRカーの開発に集中してきたが、野望のニューマシンとともに新たな栄光をめざす。

 2017年の参戦チーム名は、シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチームとなり、ドライバーはクリス・ミーク、クレイグ・ブリーン、ステファン・ルフェーブル、カリド・アル-カシミの4人が発表されており、ミークが13戦全戦に出場、ブリーンとルフェーブルは3台目のマシンの準備ができるまで開幕の交替で出場することになる。

 チーム代表のイヴ・マトンは、C3 WRCがシトロエンの栄光を引き継ぐマシンであることに自信をみせたものの、まずは2017年に勝利を挙げ、2018年のタイトルを目指すと語っている。

「2017年はあらゆるコンディションでのラリーでの勝利を目指し、2018年にタイトルを持ち帰ることが我々の目標となる」とマトンは語った。

「多くの人たちがC3 WRCがデビューしてすぐに速さをみせることに期待している。我々は肩に重圧を感じているし、チームは以前と同じようなゆるぎない強さを世界選手権でみせられない可能性があり、復帰には時間が必要だろう。しかし、これまでどおり、我々は逃げ出さないし、私たちは、誇りをもってこの挑戦に立ち向かうつもりだ」

 新しいWRカーは、これまでのマシンよりパワフルになったことで、グループB時代の再現とも喩えられる。

「C3 WRCは間違いなく、私も含めたラリーの熱狂的なファンの世代を魅了したマシンを思い興させる。30年が過ぎ、幸いなことに特に安全面などすべてが変わっている。とはいえ、来季は、ドライバーたちは猛獣を飼い慣らすためにアグレッシブに行かなければならないことははっきりと言える。クリス・ミークがテストで初めてこのマシンをドライブするのを見た時、我々はゴールを達成したたのだと実感したよ。このWRCの新しい世代にはスペクタクルな側面があるはずだ」

■シトロエンC3 WRC
・全長×全幅:4,128×1,875mm
・ホイールベース:1,875mm
・トレッド:1,670mm(前後とも)
・燃料タンク:75リットル
・重量:1,190kg
・エンジン形式:シトロエン・レーシングGRE2017 1.6リッターターボ直噴式エンジン
・ボア×ストローク:84 x 72mm
・排気量:1600cc
・最大出力: 380bhp/6,000rpm
・最大トルク:400Nm/4,500rpm
・リッター馬力:237bhp
・バルブ形式: 4バルブDOHC
・燃料供給:マニエッティマレリ直噴制御ユニット
・駆動方式:4輪駆動
・クラッチ:セラメタリック・ツインクラッチ
・ギヤボックス:6速シーケンシャル
・デファレンシャル(フロント/リヤ):機械式
・デファレンシャル(センター):油圧式
・ブレーキ(フロント):水冷式4ポッドキャリパー(ターマック)、ベンチレーテッドディスク(ターマック370/グラベル300mm)
・ブレーキ(リヤ): 4ポッドキャリパー、ベンチレーテッドディスク(ターマック330/グラベル300mm)
・サスペンション形式:マクファーソンストラット式
・ショックアブソーバー:シトロエン・レーシング3トラック減衰力調整式
・ホイール(ターマック):8×18インチホイール
・ホイール(グラベル・スノー):7×15インチホイール
・タイヤ:ミシュラン