Raid2016/07/15

シルクウェイラリーLEG6、デプレが首位キープ

(c)Peugeot

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 シルクウェイラリーは14日に前半戦最後となる第6レグを迎え、チーム・トタル・プジョーのシリル・デプレ(プジョー2008DKR)が首位をキープ、チームメイトのセバスチャン・ローブ(プジョー2008DKR)が2位で続き、プジョーが1-2態勢を築いている。

 第6レグはカザフスタンのバルハシからアルマティまでの411.35kmが予定されたものの、暴風雨警報のために短縮されることとなった。最初の111kmのステージのあと70kmのリエゾンを挟んで後半のステージが予定されたものの、救急のヘリコプターの飛行ができないことから、後半はキャンセルとなり、この日は111kmのみのステージとなった。

 前日にトップに立ったデプレは、この日、コースオープナーという困難な役目に苦戦、15番手タイムと遅れたものの、首位を守っている。チームメイトのセバスチャン・ローブ(プジョー2008DKR)はコースポジションの恩恵にも助けられてデプレとの差を6分あまり縮め、8分差まで迫っている。

「一番手でコースを走ることは困難ではあるが名誉なことだ。オフロードの走り方がかなり重要となるが、僕らはうまくこなすことができたし、首位をキープできた。イベントの後半戦も多くの砂漠があるし、いつものクロスカントリーのコースになるので、食欲をそそられるよ!」とデプレは語った。

 また前日、横転によるダメージがあったためアシスタントサービスを待ったステファン・ペテランセル(プジョー2008 DKR)は、トップグループから6時間あまり遅れた深夜になってやっとサービスに辿り着くことになった。この時点でこの日のスタート時間まですでに7時間を切っていたものの、プジョーのメカニックたちはダメージのあった左フロントと右リヤサスペンションのほか問題が生じていた冷却系についても必死の修理を行い、予定どおりのスタート時間にペテランセルを送り出すことに成功している。彼はこの日を12番手のポジションからスタート、チームメイトのローブを抑える2番手タイムでフィニッシュしているものの、首位からは9時間11分あまりも遅れた73位となっている。

「僕たちは昨日のクラッシュの後、再び自信を構築し、リズムを取り戻さなくてはならなかった」とペテランセルは語った。

「僕たちの出走順は、僕たちより先の出走順のマシンが走ったラインを見ることが出来たので、失ったタイムを取り戻すための助けとなった。僕たちは最速のトラックの後ろを走っていたため、オフロード走行は実際のところほとんど無く、良いタイムを出すことが出来た。僕たちがイベントに留まることが出来るように、夜の間、メカニックの皆ができることをすべてやってくれた。そして僕たちは、なんとステージ勝利を争うことが可能なほどの順位を手にできた! 2番目に良いタイムを出すことが出来て、とても嬉しいよ。僕たちの今後の目標は、シリルとセバスチャンを支援することだ。そして、僕たちが北京に到着した時、プジョーが確実にトップにいるようにしたい」

 また、MINIオール4レーシング勢による激しい3位争いは、ウラジミール・ワシリエフが、チームメイトのヤジード・アル-ラジをパスして3位に浮上している。

 第6レグで一番手タイムを出したのは、アシスタントカーを持たずに、自身で製作したバギーでエントリーしているアメリカ出身のダーメン・ジェフリー。彼は総合では首位から54分遅れの11位につけている。

「アメリカのオープン・デザートレースに似ていてとても楽しんでドライブすることができたよ。ロシアは好きだし、来年はもっと大きなバギーを製作して表彰台にチャレンジしたいね」とジェフリーは語っている。

 明日の金曜日は休息日となり、ラリーは16日土曜日から再開し、いよいよ国境を越えて中国のステージへと突入する。

■シルクウェイラリー 第6レグ
1. C.デプレ(プジョー)11h06m35s
2. S.ローブ(プジョー)+8min00s
3. V.ワシリエフ(MINI)+9min50s
4. Y.アル-ラジ(MINI)+12min50s
5. A.ラキンバエフ(MINI)+14min58s