WRC2017/09/20

ジャパン復活の動き加速、年内に開催地決定めざす

(c)Citroen

 早ければ2019年の開催をめざして、ラリー・ジャパン復活にむけた動きが加速している。WRCプロモーターは今後さらなるルート・チェックを行ったあと年内にも新生ジャパンの開催地決定をめざしたいとの意向を明らかにした。

 WRCプロモーターは一週間にわたる日本視察を終えて先週水曜日に帰国しており、この間にモリコロパーク=愛・地球博記念公園(愛知)、富士スピードウェイ(静岡)、あづま運動公園(福島)、そして東京都内を訪れている。

 新生ラリー・ジャパンの開催地について、東京中日スポーツは9月11日、「愛知・岐阜が最有力地域」と伝えたものの、WRCプロモーターはまだ噂の段階にすぎないとしてこれを否定、次回の視察では実際にコースのチェックを行い、2〜3カ月のうちには開催地を絞ることになると語った。

「開催地についての噂があるが、まったく場所は決まっていない。先日行った視察はあくまでロケーションの確認であり、コースさえまだチェックしていない」とWRCプロモーターは語った。

 今回の視察から北海道が外れたことから、本州での開催に一歩近づいたように見えるが、それはできるだけ多くの観客に新しいラリー・ジャパンを見てもらいたいという考えがベースになっているようだ。となれば、東京都心でセレモニアルスタートが行われる可能性などもあるのだろうか。

「開催地はまったく決まっているわけではないが、より多くの人に見てもらいたいという考えがベースにある」とWRCプロモーターは続けた。

「多くのイベントがその国を代表する町や史跡でスタートを行ったあと、実際にラリーが行われるルートへ移動をしている。どこが開催地のベースになってもこうしたアイテナリーはジャパンでも十分に可能だと思う。日本を世界に伝えるのにふさわしいロケーションがルートにあれば言うことはない。日本を代表する景色、遺産、建築などがルートにおける重要な候補となる」

 WRCプロモーターによれば、WRC開催をするすべてのイベントに対してWRCキャンディデートの開催をすることを義務付けているわけではなく、過去にWRCを開催した実績がある主催者やプロモーターがふたたびWRCを開催するのであればキャンディデート開催をしなくてもその国でのWRCの開催は可能となる。

 日本では過去6回、WRCが開催されているが、もし新生ラリー・ジャパンが北海道以外で開催されるときには、WRCキャンディデートの申請と開催が必要となりそうだ。WRCプロモーターは、2019年の日本開催は十分に可能だとしているが、そのためにも日本は来季にキャンディデートを成功させて、新生ラリー・ジャパン誕生を世界にむけて宣言する必要があるだろう。