WRC2022/05/24

ジュニアWRCポルトガルはパヤリが優勝

(c)M-Sport

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 FIAジュニアWRC選手権の第3戦がラリー・デ・ポルトガルで行われ、フィンランドのサミ・パヤリが優勝し、タイトル連覇へ向けて軌道を修正した。

 昨年のジュニアWRC王者のパヤリは、新たにフィエスタRally3による4輪駆動マシンによる選手権へと生まれた今季のジュニアWRCにとどまり、王座防衛に挑んでいる。

 しかし、ディフェンディングチャンピオンは開幕戦スウェーデンでは燃料ポンプのトラブルからデイリタイアを喫して5位、第2戦のクロアチアでは首位で最終日を迎えながらもクラッシュによってリタイアとなり、苦しいシーズンのスタートとなっていた。

 パヤリはポルトガルではSS3でタイヤをパンクして一時遅れをとったが、懸命に順位を挽回し、SS7では1分以上の大差をつけてトップを走っていたジョン・アームストロングがリヤサスペンションを損傷してリタイアしたことで首位に躍り出た。その後、ライバルたちがトラブルに見舞われる中、パヤリの独壇場となった。

 パヤリは6分近いリードを保持して迎えた最終日はペースをコントロールした走りに徹し、最終的にフィンランドのラウリ・ヨーナに4分30秒差をつけて今季初勝利、スウェーデンとクロアチアでの悔しさを晴らした。

「本当に大変だった。最終ステージでさえ、プッシュしていないにも関わらず小さなバンプに驚かされた」とパヤリは語った。

「非常に厳しいラリーを、かなり良い結果で終えることができた。この勝利を喜ぶ必要がある」


 2位のヨーナは、土曜日のアマランテ・ステージでパンクによってタイムを落とし、パヤリにプレッシャーをかけるには至らなかった。ロベルト・ヴィルベスは7回のパンクに見舞われ、20分近く遅れてのフィニッシュとなったが、3位の表彰台に上った。

 アームストロングは土曜日の朝に再スタートして4位まで挽回してフィニッシュ、パワーステージを勝利して8ポイントを獲得したことで、パヤリに1ポイント差をつけて選手権トップを維持することに成功している。

 ケニアのマクレー・キマティは新たにスチュワード・ラウドンをコドライバーに迎えてポルトガルをスタートしたが、金曜日にクラッシュし、さらに土曜日にマシントラブルでストップしたため、5位となった。

 モータースポーツ・アイルランド・ラリー・アカデミーの若手ウィリアム・クレイトンは、ファフェの最初の走行でバンクにヒットし、マシンのリヤサスペンションを損傷したため、完走することができなかった。