WRC2017/10/09

スニネン、スペインで今季初のWRC2優勝

(c)M-Sport

 フィンランドのテーム・スニネンがラリー・デ・エスパーニャのWRC2カテゴリー優勝を飾った。Mスポーツのフォード・フィエスタR5が、今季のWRC2で席巻を続けてきたシュコダ・モータースポーツのファビアR5を破るのはドイツに続いて2戦連続、スニネンにとってはもちろんこれが今季初優勝となる。

 スニネンはグラベルステージで行われた金曜日のオープニングSSからラリーをリード、最終ステージではパワーステアリングの問題で40秒を失ったが、初日を終えて1分20秒近い大差でラリーをリードすることになった。

 いっぽう、ライバルのヤン・コペツキ(シュコダ・ファビアR5)は金曜日にシトロエンDS3 WRCを駆るプライベーターのジョルダン・セルデリディスが巻き上げるダストのなかで視界を失って1分以上もロス、主催者がこのタイムを救済することを拒否したため、二日目以降それを取り返すために猛然と追い上げることになったが、スニネンは初日から一度も首位を譲ることなくノーミスで今季初のWRC2優勝を飾り、コペツキと並ぶ選手権2位へ浮上することになった。

 コペツキは金曜日以降にターマックステージとして行われた13ステージすべてにおいてベストタイムをマーク、50秒近くその差を縮めたが、勝利には届かなかった。

 シュコダの開発プログラムドライバーとしてユーソ・ノールドグレン(シュコダ・ファビアR5)の追撃をかわして3位でフィニッシュしたのはメキシコのベニート・グエラ(シュコダ・ファビアR5)だ。彼はインフルエンザによる発熱がありながらも今季3度目の表彰台を獲得している。

 いっぽう、ノールドグレンはほとんど経験がなかったターマックのステージでもじわじわとペースを上げ、二日目にタイムコントロール早着というミスを犯したあと激しく追い上げてきたシモーネ・テンペスティーニ(シトロエンDS3 R5)からどうにか2.1秒差で逃げ切って4位でのゴールを迎えている。

 また、TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジプログラムの勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は初日のリタイアが惜しまれるが、どうにか14位で完走を果たしている。