WRC2021/08/28

スニネン、Mスポーツ・フォード離脱を発表

(c)M-Sport

 ティモ・ヨウキが経営するマネージメント会社のBUAGスポーツは、金曜日の夜、テーム・スニネンがMスポーツ・フォード・ワールドラリーチームを離脱したことを発表した。

 スニネンは今季、Mスポーツ・フォードのフル参戦のシートを失い、アドリアン・フールモーとフィエスタWRCでのドライブをシェアしてきた。しかし、フィエスタWRCで出場した4戦のうち2戦はオープニングSSでリタイアとなり、ベストリザルトはエストニアの6位と印象的な結果を残すことができず、フィエスタRally2によるWRC2参戦プログラムでも3戦をドライブして2度2位となったものの、チームが期待していた優勝には届かなかった。

 スニネンは、次戦のアクロポリス・ラリーにはフィエスタRally2でエントリーしており、そのあとに続く母国戦のラリー・フィンランドでもフィエスタWRCでのドライブをアドリアン・フールモーに譲ることになるかもしれないと情報筋は伝えていたが、BUAGスポーツによればスニネンはエンジンを壊してリタイアとなったイープル・ラリーを最後にチームに別れを告げたと発表している。

 スニネンはリリースのなかで次のように述べている。

「Mスポーツに別れを告げる時が来た。数年間、WRCチームのドライバーの一人として活動する機会を得られたことに感謝している。しかし、何事も永遠には続かないものだ。僕らは今、新たな挑戦に踏み出す時だと判断することになった」

 スニネンは、2017年の初めから5年にわたってMスポーツ・ワールドラリーチームのドライバーを務め、WRC 37戦にフィエスタWRCで参戦、2018年ラリー・デ・ポルトガルの3位を含む、3回の表彰台を獲得している。

 Mスポーツのマネージング・ディレクターであるマルコム・ウィルソンは、今季の残りすべてのWRCではフールモーがフィエスタWRCで参戦することになり、スニネンは今季とともにチームの2022年世界ラリー選手権の計画には含まれていなかったと語った。

 スニネンの離脱について、ウィルソンは次のように語っている。

「我々はこれまで一緒に仕事できたことに満足している。テームは2022年のチームの(Rally1カーでの参戦)計画には含まれていなかったので、このまま契約を終えたことはよかったと思う。彼が辞めるという決断をした以上、彼の持っている他の可能性を妨げたくなかったので、それが一番大事なことだと思う」

 ウィルソンは、チームでトップドライバーへと成長したスニネンが今年、いいシーズンを送れなかったことを残念だと語るとともに、将来もそのドアを閉めることはないと語った。

「うまくいかなかったのは残念だ。想像できると思うが、誰もが私以上にこの関係を望んでいた者はいない。テームとの間には何の問題もなかったし、これは友好的な取り決めだった。将来的に彼と再び仕事をする可能性を排除するものではない」

 フールモーの当面の参戦計画について聞かれたウィルソンは、「今シーズンの残りの期間、マシンに乗ることになるだろう」と付け加えたものの、2022年のシート獲得の可能性が高まったかどうかについては言及しなかった。

 なお、スニネンの将来のWRCの計画について、BUAGスポーツは「近日発表する」と声明のなかで述べている。