WRC2022/10/23

スニネンがスペインWRC2のリードを拡大

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 ラリー・デ・エスパーニャWRC2では土曜日のレグを終え、2022年シーズン初勝利を目指すテーム・スニネン(ヒョンデ i20 N Rally2)が圧倒的なリードを築いている。

 金曜日のオープニングレグのあと12.7秒をリードして迎えたこの日、スニネンはコスタ・ドウラダの丘陵地帯のドライコンディションのコースで3つのステージベストタイムを記録し、アドバンテージを2倍以上に拡大、最終的に26.6秒差をつけてポートアヴェンチュラ・ワールドのサービスに戻っている。

 スニネンはスペインではこれまでに成功と無縁ではない。2017年にはカテゴリー優勝、昨年も2位となっているが、今シーズンは不運とミスが重なってまだ勝利に手が届いていない。日曜日には短い4つのステージを残すのみとなり、彼の勝利の可能性はますます高まっている。

「今日は満足している」とスニネンは微笑む。「後続とのギャップを広げることができたし、午後には少し状況をコントロールすることもできた」

「ここの道路を走るのは本当に楽しい。いい感じに流れるようで、時々サーキットレーシングと比べてしまうくらいだよ!」

 ニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアRally2エボ)は前日から2位をキープしていたが、昨年のWRC3王者のヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)との激しい2位争いに巻き込まれることになる。高速ターマックでの素晴らしい速さをみせたロッセルはグリアジンを寄せ付けないスピードで逆転、ロッセルが22.8秒差をつけている。

 WRC2ジュニア王者に輝いたエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアRally2)は、金曜日にリヤタイヤのパンクからのスピンによって1分以上のロスによって一時18位まで後退したが、素晴らしいリカバリーの走りを見せている。彼は表彰台から41.1秒差の4位まで詰め、ヤリ・フットゥネン(フォード・フィエスタRally2)をわずかに3.3秒差上回ってフィニッシュしている。

 リンドホルムとタイトルを争うカイエタン・カイエタノヴィッチ(シュコダ・ファビアRally2)も金曜日にスピンしているが、彼は6位にとどまっている。このままいくと選手権タイトルは来月の日本に持ち越されることになる。

 WRC2タイトルはリンドホルムとカイエタのヴィッチの対決となりそうだが、有効ポイントの計算上でカウントから除外されるスコアを考慮すると、両者はこのままフィニッシュすれば事実上同ポイントで最終戦のラリー・ジャパンを迎えるとなる。