RallyCross2016/10/11

スピードがGRC連覇、新井は最終戦で13位

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(c)Subaru Rally Team USA

 レッドブル・グローバル・ラリークロス選手権シリーズ最終戦として行われたGRCロサンジェルスで、フォードのブライアン・ディーガンが5年連続未勝利状態に終止符を打つ1勝を挙げ、いっぽうスコット・スピードは2年連続でこのスーパーカー選手権のチャンピオンを確定させた。

 GRCロサンジェルスは土曜日の第11戦と日曜日の第12戦というダブルヘッダーのレースが組まれ、タイトルを決定するにふさわしい一戦として大きな盛り上がりをみせることになった。土曜日の最初のラウンドを終えて、選手権を争ってきたフォルクスワーゲン・アンドレッティ・ラリークロスのチームメイトであるタンナー・ファウストが6ポイントをリードする展開となったが、スピードは日曜日の慌ただしい2ラウンドのヒートの後、セミ・ファイナルでの勝利によって4ポイントまで縮めている。

 ファイナル・ラップでは、昨年、勝利にあと一歩及ばなかった同じレースから1年、ディーガンが巧みなジョーカー・ラップ戦略を駆使して追い抜きに成功し、チップ・ガナッシ・レーシングに加入して以来初めての勝利を手にしている。
 
 いっぽう、ファウストとスコットのタイトル争いは、ファウストがファイナルに進出するためにLCQ(最終予選)にまわっており、ファイナルでは順位による獲得ポイントの差が5ポイントであるため、フィニッシュした順位が高い方のビートル・ドライバーが王者になるという状況だったが、ディーガンに続いて2位でフィニッシュしたスピードがファウストを6ポイント差で逆転して王座を手にすることになった。

「GRCは、僕たちがレースをするためにとてつもなく素晴らしいシリーズを提供してくれている」とスピードは語っている。

「このシリーズは大幅な成長を遂げていて、僕は3年前にブラジルで初めてドライブする機会を得られたことを本当にラッキーだったとつくづく感じているんだ。まるで昨日のことのように思えるけど、あの時から今僕たちがたどり着いたこの場所までどれだけ走ってきたんだろうか!僕たちはこうして注目されるようになって、この国では正統なレースのシリーズとして認める、そこに当初から関わってこられたことはとても気持ちがいいことだ」

 また、スバル・ラリーチームUSAは GRCファイナルラウンドの2戦にクリス・アトキンソンとデビッド・ヒギンズに加え、新井敏弘による3台のスバルWRX STIを出場させている。

 ラリークロスデビューの新井はラリークロスの洗礼をうけることになり、土曜日はエンジンに問題を抱えてセミファイナルを逃し、日曜日のレースはLCQに駒を進めたものの、接戦のなかでファイナル進出はならず13位に終わっている。

 アトキンソンは土曜日と日曜日のレグとも7位でファイナルをフィニッシュしたが、スーパーカー・クラスではまだキャリア4戦目ながら土曜日はスバル・ラリーチームUSAにとっての2016年初のポールポジションをもたらしている。

 また、ヒギンズは土曜日は6位、日曜日はトップ5フィニッシュが目前となったが接触により9位に終わっている。