WRC2020/10/12

ソルドに車両違反も優勝はそのまま

(c)Hyundai

 ラリー・イタリア・サルディニアのスチュワードは、ヒュンダイ・モータースポーツのダニエル・ソルドが優勝を飾ったi20クーペWRCに車両違反があったとして猶予付きの3万ユーロの罰金を科すことを発表した。ソルドのマシンのリヤサブフレームはホモロゲーションで許された重量より24.5g軽かったためだ。

 ヒュンダイのサルディニアにおけるセンセーショナルな1-2勝利から3時間あまり、歓喜に沸いたポディウムへの疑念がわき起こることになり、サービスパークは騒然となった。

 スチュワードは現地時間の18時35分に競技車の車両保管を解除したものの、ヒュンダイ・モータースポーツの3台およびヒュンダイ2Cコンペティションの1台、4 台すべてのi20クーペWRCについて保管の継続を発表したことから、ヒュンダイのマシンに重大な車両違反の疑いがかけられていることが発覚、それから2時間経っても正式結果が出されないことから、タイムペナルティなどによってソルドの優勝が取り消されるなどの懸念が高まっていた。

 スチュワードは現地時間20時35分に通達を発表、ソルドのマシンのリヤサブフレームがラリー後に行った車検によってホモロゲーションペーパーに記載された9323gより軽いことが判明したとしている。製造誤差による最低重量の許容値は2%以内の9136.5gまで認められるが、当該リヤサブフレームは9112gしかなかったという。

 スチュワードは、FIA テクニカルデリゲートのジェローム・トゥケの立ち会いのもとヒュンダイ・モータースポーツのアンドレア・アダモ代表とマネージャーのアラン・ペナスを召喚して聴き取り調査を行った結果、チームが検査対象の部品がホモロゲーションで許容される重量を下回っていたことを認めるとともに、これは品質管理上のチェックミスであり、いかなる点においてもスポーツ上の利点を達成しようと意図したものではないと説明したうえで謝罪している。スチュワードはチームに悪意がなかったことを認めたものの、罰金30,000ユーロ(うち20,000ユーロについては12月の執行猶予付き処分)を科すことを決定している。