WRC2019/07/25

ソルベルグ父子の最初で最後の対決がGBで実現

(c)Rally GB

 10月3-6日に行われるウェールズ・ラリーGBは、ソルベルグ・ファミリーにとってお別れと新しい冒険の始まりとなる。

 世界ラリー選手権でカリスマ的な存在として知られるペター・ソルベルグは、ウェールズ・ラリーGBにフォルクスワーゲン・モータースポーツのポロGTI R5を駆って最後のWRC出場を果たし、息子のオリヴァー・ソルベルグはこの秋、18歳になるのを待って、満を持して世界ラリー選手権へのチャレンジをポロGTI R5を駆って開始する。

 2003年のワールドラリーチャンピオンであるペターは、ラリーGBをこれまでに15回スタートし、4回もの勝利を飾っている。2002年から2005年まで彼はコドライバーのフィル・ミルズとともにウェールズのステージを4年連続で支配しており、二人はこの勝利のパートナーシップを今年のラリーGBで復活させることになる。

 息子のオリヴァーは、父親がウェールズ・ラリーGBで初めて優勝したときちょうど1歳だった。史上最年少でERCで優勝を飾るなど成長著しいオリヴァーは9月23日に18歳になり、彼は父ペターと同様にポロGTI R5を駆ってWRCにデビューをする。

 ペターは、ラリーGBにおいて息子オリヴァーとの初めてWRCラウンドでの対決でキャリアを終えることは素晴らしい思い出になるだろうと語っている。

「ウェールズ・ラリーGBは常に僕にとって特別な存在であり、僕がプロとして世界ラリー選手権のキャリアをここで終わらせる機会ができたことは素晴らしいことだ」とペターは語った。

「このラリーには多くの思い出がある。僕のキャリアのハイライトの1つとなっている初めてのWRCラウンドでの優勝、そしてその1年後にここでワールドチャンピオンを獲得したことは特別なものだ。ここに住んでいる僕のコドライバーだったフィル(・ミルズ)にとってもとても特別な思い出だ」

「それは、特に息子オリヴァーと初めてWRCラウンドで競う、エモーショナルなラリーになるだろう。ある章が終わり、別の章が始まるので、それはソルベルグ家にとって素晴らしい瞬間になる」

 ペターは今シーズン、お別れのツアーを計画し、7月のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでも彼とオリヴァーは何十万人ものファンを釘付けにするショーを見せている。

「ラリーGBは僕の別れのツアーの一部だし、ここで走ることは僕にとって非常に重要なことだ。僕がスポーツで何をしたのか、そしてどんな楽しい時間を過ごしたのかを記したただのプレスリリースを作成するだけにしたくはなかったんだ。いつもやりたいと思っていたことを、競技の世界に身をおいた僕の人生でやってきたことをやりたいと思っていたんだ」

「僕はすべてのキャリアを通して親しくなったファンと観客にこの機会にもう一度会って、笑顔を見せてもらいたいんだ。グッドウッドのスピードフェスティバルが素晴らしいイベントだったように、ウェールズも同じようになると確信しているよ。ラリーが待ちきれないよ」

 オリヴァーもまた、ラリーGBを走ることに興奮していると語った。

「信じられないほど素晴らしいことだ。僕はラリーGBでパパがドライブしたことの記憶や勝利について非常に多くの記憶を持っている。今年の初めにスイートラムのステージでいくつかのテストを行ったが、そこで初めてドライブしたときには、正直言って腕に鳥肌が立ったほどだよ」とオリヴァーは語っている。

 ウェールズ・ラリーGBの主催者であるモータースポーツUKのCEOであるヒュー・チェンバースは、次のように述べている。

「ペターは、4回の優勝者としてラリーGBの歴史の中で特別であり、伝説となっている。世界中のラリーファンに愛されてきた彼が、未来のスターになることをすでに証明しているオリヴァーとウェールズで競い合うのはとても特別なことだ。だれがトップになるのか、待ちきれないよ」