WRC2019/04/19

タナク、マルティンとMMモータースポーツ共同運営

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 エストニアのラリーの英雄マルコ・マルティンとオイット・タナクは、手を組み、ヨーロッパでも有数のラリープリペアのための会社の1つであるMMモータースポーツを共同運営する。同社は2006年に元フォードとプジョーのドライバーであるマルティンによって設立された。

 トヨタGAZOOレーシングのタナクは、2009年から2011年の間、タリンを拠点とするチームからドライブしていた。彼はドライバーとしてのキャリアが終わった後に目を向け、今年初めにビジネスを買収した。

「僕は2013年に僕自身のチームを作った」とタナクは語った。彼のチームであるOTレーシングは、主に国内ラリープログラムを運営してきた。

「しかし、マルコと一緒に仕事をすることは、バラバラに取り組むよりも効率的で、賢明なことだ。僕たちは知り合って以来、一緒に働いてきた」とタナクは語った。

 タナクはキャリアを通してマルティンの指導を受けてきた。約1年前に完成したMMモータースポーツの新しいファクトリーの外壁には、マルティンとタナクの姿がすでに描かれている。

「僕はこれまでの人生ずっとラリーをやってきた。そして選手としてのキャリアが閉じた後も、こうして働き続けたいと思う。リタイア後は、これが僕の次のステップになる」とタナクは付け加えた。

 MMモータースポーツは現在、トヨタGAZOOレーシングのラリー・チャレンジ・プログラムを運営しており、経験を積むためにWRCラウンドの大半に参戦中の勝田貴元のためにフォード・フィエスタR5をプリペアして走らせている。

 タナクは競技をやめた後にMMモータースポーツが彼を待っていることを喜んでいるが、一方でマルティンは、自身がどれだけ長く積極的に関与し続けられるかについては確信が持てないと語った。

「私は(Mスポーツのマネージングディレクターの)マルコム(・ウィルソン)ほど長く自分が関われるとは思わない」とマルティンは語った。

「我々はチームの計画を立てている。クルマを走らせるだけでなくクルマを開発するのもいいだろう。もちろん勝田と同じように若いドライバーを育成するためのプログラムに関われることは常に素晴らしいことだ」

「これは彼(タナク)にとってはいいことだ。彼が選手を辞めたとき、ビジネスはすでに稼働しており、彼を迎えるための準備ができている」