ラリーGBの土曜日、それまで完璧な走りで42秒ものリードを築いていたトヨタのオイット・タナクがスイートラムの3.7km地点で突如マシンストップ、リタイアするという大きな波乱が発生することになった。
WRCライブは、タナクがマシンを止めた状況をヘリコプターによる空からの映像とともに伝えたが、マルティン・ヤルヴェオヤがチームと無線で話したあと、リタイアを決意したタナクはヤリスのエンジンを始動、そのままコースを外れて安全な地点まで移動したあとマシンを止めることになった。
ラリーのフィニッシュまですでに100kmを切っており、タナクは4連勝に大きく近づいたかにも見えた。このままのポジションでゴールすれば、彼はドライバー選手権のトップに浮上していただけに、あまりにも無情な結末にチーム代表のトミ・マキネンも肩を落とした。
「彼らに何が起きたのかはっきりしたことはわかっていない。しかし、サンプーガードとラジエータも壊れた。まだ正確なことを掴んでいないが、最初にサンプーガードが壊れ、そのあとラジエータが壊れたのだと思う。ウォータープレッシャーが失われてしまったんだ。うまくいきそうなチャンスだった。彼はすべてのステージで完璧だったが、本当に失望したよ」
チームによれば、このまま続行した場合にエンジンが破損した可能性があったため、明日リスタートさせるためにやむなくリタイアを決めたと説明している。マシンはこのあとサービスに戻されることになっており、さらなる修理と原因究明が行われる予定だ。
タナクのリタイアでセバスチャン・オジエが首位に浮上、5.5秒差の2位にヤリ-マティ・ラトバラ、10.8秒差の3位にエサペッカ・ラッピというオーダーに変わっている。