WRC2018/07/27

タナクがフィンランド初日の市街地ステージを制す

(c)Toyota

(c)Hyundai

 世界ラリー選手権(WRC)第8戦ラリー・フィンランドが、木曜日の夕方にユヴァスキュラ市街地で行われたハルユ・ステージで開幕、トヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームのオイット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)がトップタイムをマークしてラリーをリードした。

 2014年に16年ぶりにフィンランドに復活したハルユ・ステージもすっかりオープニングステージとして定着、ユヴァスキュラの市街地と大学の公園内のコースで構成された2.31kmのステージは多くの観客たちが埋め尽くし、週末の高速戦にむけてスタートしてゆくラリーカーを見送ることになった。

 昨年もハルユのステージを制したタナクは、スタート前に降った通り雨によってわずかに湿ったステージで今年もトップタイムをマーク、選手権リーダーのティエリー・ヌーヴィル(ヒュンダイi20クーペWRC)は0.7秒届かず2番手タイム、新しいエアロが投入されたフォード・フィエスタWRCを駆るセバスチャン・オジエはシケインに接触したあとリヤを滑らせてタイヤバリアに接触して0.8秒差の3位につけることになった。

 タナクはステージエンドで今週末に勝利を争うライバルがフィンランド出身のチームメイトになると語りながらも、マシンは同じだと落ち着いた表情で語っている。

「昨年と同じくここではトヨタは速いだろう。地元のドライバーたちはここの路面をうまくマネージメントする方法を心得ているだろうから、僕にとってはチャレンジになるだろうね。けれど、僕は同じマシンをもっているので、文句はない。速く走らせることができるかどうかは僕次第だ」

 初日を終えて奇しくも昨年と同じメンバーがトップ3を占めることになり、4番手にはアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)がオジエから0.1秒差で続いている。

 また一年前にここでキャリア初勝利を飾ったエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)はスタート直後のタイトターンでマシンを大きくスライドさせてしまい1.7秒差の5番手でのスタートとなったが、昨年はここでバリヤに大きく接触しているため、彼は笑いながら「去年より10倍もいいスタートだ」と言い残している。

 いっぽう、シェイクダウンで1-2番手タイムの速さをみせたシトロエン勢は、マッズ・オストベルグとクレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)はここでは二人とも慎重なスタートを切り、ラッピから0.1秒遅れの同タイムで6番手で続いている。

 WRC2選手権カテゴリーは、イタリアのファビオ・アンドルフィ(ヒュンダイi20 R5)がトップ、トヨタGAZOOレーシング・チャレンジプログラムの勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は4.4秒遅れの14番手、新井大輝(フォード・フィエスタR5)は14秒差の18番手タイムでスタートしている。

 ラリー・フィンランドは明日の金曜日からユヴァスキュラ近郊のステージに舞台を移して本格的な戦いがスタートする。オープニングステージのモクシは、現地時間8時18分(日本時間14時18分)のスタート予定となっている。