Raid2020/12/23

ダカール開催準備へ、サウジへ例外的入国が可能に

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 コロナウイルスの新しい変異ウイルスの脅威のためにサウジアラビアの国境が閉鎖されたことで、ダカール・ラリーの開催に懸念が生じていたが、サウジアラビア政府がイベント関係者のために例外的に国境の扉を開けることになりそうだ。

 サウジアラビアの報道機関は月曜日、「例外的な状況を除いて、旅行者のためのすべての国際便は、少なくとも1週間は停止されるだろう」と発表されており、この規制はさらに1週間延長され、1月4日まで延長される可能性があると報じたことから、2日にスタートするダカール2021の開催が危ぶまれていた。

 しかし、ダカール主催者のアモリー・スポール・オルガニザシオン(ASO)の代表者が月曜日の夜、サウジ自動車オートバイ連盟の会長であるハリド・ビン・スルタン・アル・ファイサル王子と会ったことでエントラントやチーム関係者を乗せたチャーター機がサウジ空港に着陸することが可能となったという。

 現時点ではASOやサウジアラビア政府からの公式発表はないものの、関係者はダカール・ラリーが例外的な状況のなかで開催にむけて準備が進めていることを認めており、現地メディアによれば、ASOはダカールの参加者のためにヨーロッパのいくつかの都市からサウジ空港までチャーター機を飛ばして移動させることになると伝えている。

 また、ASOはすでにより厳しいCOVIDプロトコルを導入しているが、さらなる強化が発表されている。ダカールのすべての関係者は、クリスマス休暇期間中はできるだけ人との接触を避け、サウジアラビアに到着する96時間前までにPCR検査で陰性を示す必要があったが、さらに検査から72時間以内の陰性を入国で証明しなければならないと改められたほか、出発の14日前まで全員に自主隔離を勧める通達を行っている。

 サウジアラビアに到着した後、競技者とサポートスタッフはさらに48時間隔離され、ビバークのジェッダに入るには追加のPCR陰性検査が必要となる。

 ビバークは1日最大2400人まで収容可能で、それ自体が閉鎖された空間の役割を果たし、競技者だけでなくそれ以外の関係者もラリー期間中はビバークに滞在することが義務付けられている。

 ダカールに参加する679台の車両は、すでに12月初めにフランスのマルセイユから船でサウジアラビアに運ばれ、現在はすべてジェッダ港にある。競技参加者たちは、ジェッダ港で車両をピックアップした後、12月30日から1月1日までレース前のテストの機会があり、1月2日にジェッダ近郊で10kmのプロローグが予定されている。