2020年1月に初めてサウジアラビアに舞台を移して開催されたダカール・ラリーは、来季、サウジアラビアだけでなく中東の複数の国をまたがるようなルートを計画してきたが、新型コロナウイルスの影響によってこれを断念する可能性があるようだ。
関係者によればこれまでに新たなルートについてヨルダンとアラブ首長国連邦(UAE)とともにさまざまなオプションを検討してきたが、新型コロナウイルスによる健康対策と国境検問が異なる3カ国にまたがることでラリーの組織を非常に複雑なものにしてしまう恐れがあるという。
ダカール・ラリーのディレクターを務めるデヴィッド・カステーラは来年に向けて計画どおりに進めているとしながらも、ルートに関しては関わる国が多くなるようなプランは却下される可能性が高く、6月初旬には最終的な結論を発表することになると説明している。
「最初の案では2〜3カ国で行うというものだったが、一つの国での開催するというオプションもある。我々としては健康状況がどのように推移していくのか分からないため、数個の選択肢を設けている」とカステーラは語っている。
「(新型コロナウイルスの流行によって)交渉が少々複雑になってしまったのは明らかだが、それは我々が後にとらなければならない対策を関して特にそうだ」
「今の時点では我々はまだ最終決定には至っていないが、来年のダカールがどのようになるのかについての正式な発表を6月初旬に行うためにも早急に明確な決断をしなければならない」