フォード、プジョー、三菱の元ファクトリードライバーだったフランソワ・デルクールは、Mスポーツのフォード・プーマRally1で来年のラリー・モンテカルロに出場するつもりで準備を進めてきたが、最終的にマシンが入手できなかったためエントリー締め切りの目前でこのプロジェクトを断念することになったと告白した。
デルクールは1994年のラリー・モンテカルロ・ウィナーであり、モンテカルロに特別な思いを抱いているドライバーの一人だ。現役を退いたあともたびたびモンテカルロに挑んでおり、2014年にはフォード・フィエスタWRCで参戦している。
残念ながらこのときの挑戦は、3km地点でアクセルペダルが壊れたためリタイアするという悔しい結果となっていただけに、もう一度、大好きなモンテカルロに最高のマシンで挑みたいという気持ちがあったのだろう。
あれから9年、60歳のデルクールはふたたびラリーの最高峰カテゴリーのマシンでモンテへの再挑戦に近づいたが、金曜日にソーシャルメディアを通じてこのプロジェクトが実現できなくなったと報告するとともに、この計画のために用意されたマシンのカラーリングを披露している。
「ふたたび最高峰のマシンに座りたいという異例のプロジェクトはほぼ実現するところだった。予算が確定したのである。ただ1つ足りないのは、使えるマシンだ」とデルクールは書いている。
「残念ながら、このプロジェクトは実現しないので、すべての憶測に終止符を打ちたい。僕はチームとともに、代替えとなる解決策を用意して、可能な限り最高の状態でこのモンテカルロのスタートに立つために、懸命に働いているところだ」
デルクールが参戦を断念した詳細な事情ははっきりしてはいないが、最終的な予算の確定が遅れたために他の誰かがプーマRally1のレンタル契約を結んだと考えられている。