ERC2022/07/23

デ・トマソ、ERCローマの初日をリード

(c)ERC

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 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第6戦ラリー・ディ・ローマ・カピターレが22日夜に開幕、地元のダミアーノ・デ・トマソ(シュコダ・ファビアRally2エボ)は、永遠の都ローマで行われた壮大なオープニングステージでトップタイムを奪い、初日をリードした。

 ラリー・ディ・ローマは、ローマ時代の遺跡コロッセオを背景に、現代のラリーカーとイタリアの歴史が融合する舞台で開幕を迎えた。サンタンジェロ城で行われた華やかなスタートセレモニーに続いて行われたオープニングステージには大勢の観客が沿道から声援を送っていた。

 このステージでは過去2度の優勝経験を持つジャンドメニコ・バッソ(ヒョンデi20 N Rally2)は、当初、0.1秒差ながらデ・トマソを抑えてトップタイムを奪ったものの、ジャンプスタートを行ったとして10秒のペナルティを課された。それによりデ・トマソがトップに躍り出している。バッソは金曜朝の予選ステージでも同様のミスを犯している。

「この美しいステージを楽しめたけど、明日はどうなることやら」とデ・トマソは笑みをみせた。「とても難しいラリーになると思うし、ステージもとてもチャレンジングだ」

 トップのデ・トマソから1.6秒差の2位にはアンドレア・クルニョーラ(シトロエンC3 Rally2)が続いている。このオープニングステージでは当初、フィリップ・マレシュ(シュコダ・ファビアRally2エボ)がデ・トマソに続いて2番手タイムでステージを終えたかに見えたが、サービスに戻るロードセクションで左フロントタイヤのスタッドが折れてマシンをストップ、残念ながら初日リタイアとなってしまった。

 チームMRFタイヤのシモーネ・カンペデリ(シュコダ・ファビアRally2エボ)がクルニョーラから0.2秒差に3番手、ヨアン・ボナート(シトロエンC3 Rally2)が0.1秒差の4番手で続いている。さらに1.2秒遅れた5位にはケン・トルン(フォード・フィエスタRally2)、今回のチームMRFタイヤからの出場となるマーティンシュ・セスクス(シュコダ・ファビアRally2エボ)、シモーネ・テンペスティーニ(シュコダ・ファビアRally2エボ)の3人が同タイムで並んでいる。

 チャンピオンシップリーダーのエフレン・ヤレーナ(シュコダ・ファビアRally2エボ)は8.6秒落ちの17位というスロースタートとなっている。選手権を争うニル・ソランスがローマを欠場したため、この週末の結果次第ではタイトルが彼のものになる可能性があるが、とりあえずクリーンな走りで慎重なアプローチで初日をスタートしている。
 
 ラリー・ディ・ローマは、土曜日にはサービスパークがおかれるフィウッジ近郊のアップダウンの厳しいタフなターマックステージに舞台を移して本格的な戦いをスタートする。