トヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームは、ラリー・トルコの土曜日にオイット・タナクをリタイアに追い込んだ原因がECU(電子制御ユニット)に問題があったことを公式に認めた。
タナクは、金曜日にパンクに見舞われたことで総合8位で土曜日をスタート、オープニングステージのSS8でひとつ順位を上げて7位につけることになった。しかし、SS9へと向かうロードセクションでタナクは突然エンジンをストップ、チームと電話で話しながらリスタートを試みたがデイリタイアとなってしまった。
チームは当初から、マシンが止まったときの症状からECUか燃料系のトラブルの可能性を疑っていたが、ECUを交換したあとマシンはふたたび始動に成功している。
チーム代表のトミ・マキネンは、原因がECUの問題だったと公式に認めるとともにさらなる調査を約束した。
「今朝、オイットのマシンが止まってしまったのは、もちろん非常に残念なことだった。このような事になってしまい、本当に彼には申し訳なく思う。我々は原因がECUのトラブルだったことを突き止めたが、もちろんさらなる調査を行うつもりだ」
「明日、オイットはきっとパワーステージに全力で臨むはずだが、早い出走順であるため簡単なことではないと思う。ヤリ-マティとクリスも今日、順位を上げることに苦労したが、それも早い出走順によりクリーンな路面を走れなかったためであり、彼らにとっては不利な戦いだった。明日残されたステージの距離は短いがが、少しでもポイントを獲得できるように、諦めずに戦い続けたい」
タナクは、スペアのECUを車載していなかった以上、どうしようもないことだったと語った。
「ロードセクションで、突然エンジンがかからなくなった。色々な事を試して原因を探したが、どうやらECUの内部に問題が起こったようで、僕らにはどうしようもなかった。もちろんフラストレーションが溜まるし、特に初のタイトルに向けて戦っているさなかなのでなおさらだよ。(このラリーは)かなり厳しい状況になったが、しかたがない。今後はそう簡単には行かないと思うが、事実を受け入れ、戦い続けるつもりだ」