WRC2017/07/29

トヨタ、フィンランド初日を1-2態勢

(c)Toyota

 TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team代表のトミ・マキネンは、チームにとっての母国戦となるラリー・フィンランドの初日を1-2態勢で発進したことに驚いている。

 WRC屈指のハイスピードコースで争われるフィンランドは朝から多くのトップドライバーがトラブルやアクシデントで上位争いから脱落するなか、SS4でヤリ-マティ・ラトバラがラリーをリードすることになった。しかし、スタートポジションにも恵まれているエサペッカ・ラッピが金曜日の12ステージのうち8つのSSでベストタイムを刻み、SS10でラトバラに代わって総合1位に浮上、トヨタは1-2体制でデイ2を締めくくった。

 チーム代表のトミ・マキネンはもっとライバルとの接戦を予想していたと語った。

「チームにとって本当に素晴らしい1日になった。私は他のチームの選手との接戦になると予想していたけれど、私たちにとってのホームイベントであることを考慮しても、我々の3名のドライバーのスピードは目覚ましかったね。特に、ラリーをリードする立場となったエサペッカの速さは印象的だった。選手たちはみな、自信を持って走り運転を楽しんでいる。ですので、選手たちには各自なすべきことをしてもらうだけです。何も心配はしていないよ」

 ラトバラはラッピの速さに驚いているものの、二日目も自分のラリーに集中するつもりだ。

「エサペッカはいつも本当に速いドライバーだが、これほどとは思っていなかった。我々二人がトップ2で金曜日を終えることができるとは予想はしていなかったが、クルマはとてもバランスが良く、自分自身のドライビングにも満足できたよ。ヤリスWRCは、まさにラリー・フィンランドで使われているような道で開発されたので、少しアドバンテージがあるかもしれない。良いクルマがあり、何も問題が起こらなければ、運転だけに集中することができる。大きなリスクを負わないように心がけ、自信を持ってラリーを戦ってゆくつもりだ」

 チームメイトに対して4.4秒差をつけ、首位で初日を終えたラッピは、二日目も大きなリスクを負ってラトバラと戦うつもりはないと冷静に答えている。

「まさか、ラリー・フィンランドでトップに立てるとは思っていなかったよ。WRカーでこのラリーに出るのは子供の頃からの夢だったので、信じられない気持ちだ。ここまでのところミスをすることなく、とてもうまく走ることができているし、クルマも完璧だったので自分の力を全て出しきることができた。ただし、大きなリスクを負ってヤリ-マティと戦うつもりはありません。素晴らしい観客が応援してくれる中、ラリーをリードするのは特別な気分だ」