WRC2018/03/03

トヨタ、高地高温のメキシコへの対策は万全

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRT代表のトミ・マキネンは、昨年苦しめられたラリー・メキシコに向けて再発防止策を十分に行うことができたと確信しており、ラリーがスタートすればすぐに効果はっきりするだろうと述べている。

 トヨタは、3月8日から11日まで開催される世界ラリー選手権第3戦ラリー・メキシコに、ヤリ-マティ・ラトバラ、オット・タナク、エサペッカ・ラッピの3台体制で参戦する。メキシコは標高が2700mで超えるステージもあり、WRCの中でもっとも「空気が薄い」エリアで行われるラリーとして知られている。標高が高くなると空気中に含まれる酸素の量が減るため、エンジンの最高出力は平地に比べて最大で20%低下し、さらに最高気温が30度近い高温での戦いとなるため、昨年、トヨタはエンジンの激しいオーバーヒートなどに悩まされている。

 しかし、マキネン代表は、エンジンのマッピングについては日本にある低圧試験設備も活用しながら、昨年のイベントで直面した難題については万全の再発防止策を施したと自信を見せている。

「去年のメキシコでは新たに参戦したばかりのチームとクルマにとって非常に厳しいラリーになったが、それを解決するために多くの改善作業を続けてきた」とマキネンは語った。

「前回発生した問題をすべて分析し、冷却系およびエンジンに改良を施した。また、(メキシコは標高が高いエリアが舞台となるため、)日本にある低圧試験設備も活用した。以上のような領域についてかなり力を入れて改善に努めてきたので、すべてが完全に機能すれば十分に競争力のあるパッケージとなるはずだ。ラリーが始まってみればきっとすぐにはっきりするだろう」